Facebookは顔認証技術に関する米イリノイ州の法律に違反したとして同州で提起されていた訴訟で、5億5000万ドル(約600億円)を支払うことで和解した。
この結果は米国時間1月29日に公表され、「プライバシー関連訴訟の和解金額として過去最高」とされている。
イリノイ州のFacebookユーザーを代表して、Edelson、Robbins Geller、Labaton Sucharowという3つの法律事務所が5年近く前にこの訴訟を提起し、Facebookの「Tag Suggestions」(タグ付けの提案)機能がイリノイ州の生体認証情報プライバシー法(Biometric Information Privacy Act:BIPA)に違反していると主張していた。
BIPAは、生体認証情報が同意なく使用または販売されないようにユーザーを保護することを目的としている。この法律はベンダーに対し、データの収集方法、収集目的、情報がいつ破棄されるか(目的遂行後、または、ユーザーが最後にその組織とやり取りをしてから3年以内)を示すポリシーを書面で用意することを義務付けている。また、生体認証情報の収集と保存には、個人からの書面による同意が必要と定められている。
原告側は、Facebookがタグ付けの提案で利用するために顔認証データを収集した方法が、この法律の規定に違反していると訴えていた。同社が削除または破棄する時期を明らかにしないまま、生体認証識別子を収集、保存、使用していたためだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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