コーセーは、東京・銀座に新コンセプトストア「Maison KOSE」を12月17日にオープンした。
Maison KOSEは、単にコスメのトライアルや購入ができるだけでなく、最先端のテクノロジを活用した“ビューティーテック”を体験できる場になっている。
たとえば、店内にはiPadを至る所に配置。インカメラで映した状態で、ファンデーションやリップなどをメイクしたイメージを見て楽しめるほか、肌に合ったファンデーションの色をレコメンドする機能を備える。
また、さまざまな企業とのコラボレーションによる実証実験の場としても活用されている。そのうちの一つが、パナソニックとコーセーによる試みだ。パナソニックが開発した「Snow Beauty Mirror」(スノービューティーミラー)を導入し、新しい美容のパーソナライズ提案をするというもの。
スノービューティーミラーは、一見ふつうの大きな鏡に見える。だが、鏡の中に埋め込まれた非接触センサーにより、肌表面と表面下の状態を検出。医療機器並の精度で、肌表面のシミ・シワ・ほうれい線・毛穴・肌色だけでなく、目では見えない隠れたシミも検出する「肌分析機能」と、想顔と現在の状態の差異を見える化する「理想顔システム」を備える。
肌分析機能は、鏡の前に座るだけで肌状態を分析する。デジタルカウンセリングとその分析結果をもとに、コーセーの展開する複数のブランドを横断した商品やサービスをリコメンドしてくれる。
なお、この機能には、デジタルカメラなどで利用される顔認識技術や、画像処理技術などを応用しているという。
理想顔システムは、コーセーと明治大学との共同研究で開発した遺伝的アルゴリズムにパナソニックの画像処理技術を掛け合わせて、顔の画像から、心の中にあるなりたい“理想顔"を見える化するというもの。
目を大きくしたいといった顔のパーツではなく、ツヤ感、マット感、色味など自身が理想としているベースとなる肌の状態を分析し、その理想の状態に近づけるためには何をすればよいかわかるしくみだ。
スノービューティーミラーによる肌分析機能により、毛穴・シミ・シワといった肌質、肌の色味や明るさを高精度に抽出し、そのデータをパラメータ調整することで、約50万通りの顔画像パターンを作成する。
ランダムに表示した顔画像の中から、好みのものを選択すると“理想顔"を短時間に導き出せる。また、その人の理想顔と現在の状態の差異を見える化するとともに、理想顔に近づけるため、最適なファンデーションの色味や質感、使用方法の提案につなげられる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」