オーストラリアで、運転中にスマートフォンを使うドライバーの取り締まりが強化される。同国ニューサウスウェールズ(NSW)州政府は、車内の携帯電話を検知するために開発された新しい人工知能(AI)ベースのカメラシステムを導入する。このプログラムでは2023年まで同州で毎年1億3500万回のチェックを実施する計画だ。同州運輸局の動画によると、このカメラは昼夜や天候、制限速度を問わず運用することが可能だという。
導入から最初の3カ月は適応期間として、カメラが携帯電話の使用を検知したドライバーに警告書が送付される。オーストラリアでは運転免許に点数制があり、違反なしの運転免許証には13点が付与されている。導入から3カ月を過ぎると、違法な携帯電話の使用が見つかったドライバーは5点減点され、344豪ドル(約2万6000円)の罰金が課される。時期によっては10点の減点となる。持ち点全てを失った場合、免許停止となる可能性がある。
2019年にこのプログラムが試行された際は、運転中に違法な携帯電話の使用をするドライバーが10万人以上検知された。NSW州の交通安全センターで運輸担当局長を務めるBernard Carlon氏は11月29日の声明で、カメラを導入すれば5年間で100件の死亡事故や重傷事故を防止できる可能性があるとした。
「取り締まりの強化は地域住民の強い支持を得ており、調査では80%の人が、違法な携帯電話の使用をなくすための検知カメラ導入に賛成すると回答している」(Carlon氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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