米連邦裁判所は米国時間11月12日、嫌疑のない旅行者の電子機器を捜査令状なしに検査することは違憲と裁定した。判決文によると、合理的嫌疑なしに携帯電話、ノートPC、タブレットを国境で押収するのは、米国憲法修正第4条に違反するという。電子フロンティア財団(EFF)はこの裁定を、「プライバシーのための非常に大きな勝利」だとした。
米国国境警備員はこれまで、自由にデジタル機器を検査する権限を与えられており、2018年には3万3000台以上、2017年には3万200台以上の機器を検査した。EFFはアメリカ自由人権協会(ACLU)とともに2017年9月、米国国境で令状なく携帯電話などの機器を検査されたとする11名を代表して、米国土安全保障省の税関国境警備局(CBP)と米移民・関税執行局(ICE)を提訴した。
「裁判所は、現在定められているCBPとICEの『基礎検査』および『高度な検査』のポリシーは、禁制品を含むという合理的嫌疑がなくても機器を検査できるという点で、米国憲法修正第4条に違反すると裁定した」と、マサチューセッツ州連邦地方裁判所の判決文には記されている。
この裁定に基づき、今後は電子機器の基礎検査と高度な検査の両方で、合理的嫌疑が求められることになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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