この1年間で、音声アシスタントが録音したユーザーの音声を人間が聞いてレビューしていたことが各種報道で明らかになった。今回、家庭用セキュリティカメラ「Amazon Cloud Cam」の映像も人間がレビューしていることが明らかになった。
Bloombergは米国時間10月10日、インドとルーマニアのチームが、注釈の追加やカメラの人工知能(AI)のトレーニングを目的に、Amazonの家庭内監視カメラからの動画の一部をレビューしていると報じた。120ドル(約1万3000円)で販売されているこのカメラは、動きを検知すると録画を開始し、ユーザーに通知を送信することができる。
ただし、Cloud Camと音声アシスタントのレビューには大きな違いがあるようだ。Amazonは、膨大な量のユーザー音声からデータを抽出して音声アシスタント「Alexa」をトレーニングしており、この行為について顧客に十分な情報を提供していなかったことを認めた。Apple、Google、Microsoft、Facebookも、それぞれのAIソフトウェアをトレーニングするために顧客の音声を人間にレビューさせていたことを明かしている。
Amazonの広報担当者がBloombergに伝えた話によると、Cloud CamのケースでAmazonがレビューしていたのは、トラブルシューティング用にユーザーから自主的に提出された動画と、テスト担当の従業員からの動画のみだという。
Bloombergは一方、このレビュープログラムに従事したことがある人々の話として、Cloud Camのレビュー用動画の中には、性行為中のようなまれな例など、取り扱いに注意を要するセンシティブな動画も含まれていたと報じている。そうしたセンシティブな動画は破棄され、カメラのAIのトレーニングには使われないという。また、Bloombergによると、Cloud Camの動画のレビューについては厳重なセキュリティ体制が敷かれているものの、従業員らが映像を共有することもあったという。
Amazonの広報を担当するLeigh Nakanishi氏は10日の声明で、「当社はプライバシーを重視しており、Cloud Camの顧客が自分の動画を管理できるようにしている」と述べた。「自分の動画を視聴できるのはその顧客だけで、顧客は『Manage My Content and Devices』(コンテンツと端末の管理)ページを訪問することによって、動画をいつでも削除できる。Cloud Camアプリの『フィードバック』オプションを使って、サービス向上のために特定の動画をAmazonに共有することができる」(Nakanishi氏)
「顧客が共有することを選択した動画は、Cloud Camのコンピュータービジョンシステムの精度を改善するために、注釈を追加され、教師あり学習に使われる可能性がある」と同氏は続けた。「例えば、教師あり学習によって、Cloud Camは異なる種類の動きをより適切に区別できるようになり、当社は顧客により正確なアラートを提供できるようになる」(Nakanishi氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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