VRをまだ諦めていない--FacebookのザッカーバーグCEOが語る今とその先 - (page 4)

Scott Stein Ian Sherr (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル 編集部2019年10月04日 07時30分

 それについては、解決しようとしている問題の一部だと考えてください。真のプレゼンスを提供するために、何が必要なのか?これはわれわれにとって大きな問題です。他の人たちは、メガネにどんな便利な機能を追加できるだろうかと考えるかもしれません。われわれにとって、ARやVRは他のあらゆる既存のコンピューティングプラットフォームと比べると魔法のように思えます。なぜなら、人々が昨今スマートフォンやコンピュータに向かって独りになっているのとは違って、自分と誰かが実際そこに一緒にいるかのように感じられるからです。そして私にとって、それこそが当社の至高のミッションであり、人々が世界のどこにでも存在できるようにするものであり、社会や職場の人と一緒にいると感じられるようにするものなのです。

--プレゼンスを実現するためにVRにまだ足りないものは何ですか?ハンドトラッキングに対応した今、触感を生み出すハプティクス技術についてはいかがでしょう?

 ハプティクスはいいですね、実現する方法もたくさん思い浮かびます。たとえばコントローラーやバンドなどのようなものですね。しかし往々にして、人々は体験に求める忠実度と本能的な安心感との間のトレードオフをすることになります。したがって手が最も安心できますが、ハプティクスも有用です。また当社が大きな重点を置いているのが、感情表現の豊かなアバターであり、これはうまくいっています。

--御社の仮想通貨「Libra」についてはいかがですか?私たちは(いずれもSF作家の)William GibsonやNeal Stephensonの多くの著作を読んでいます。このような通貨があると、互いにつながる仮想世界を推進するのに役立ちますか?

 私は、決済は円滑であるべきだと考えています。そして当社は一企業として決済のための複数のアプローチを採っています。私は決済機能をWhatsAppやMessengerにどのように直接組み込もうとしているかについて、公に語ってきました。われわれはあらゆる国の銀行システムや決済システムに対応するよう、国ごとの取り組みを進めています。それぞれの場所で特定の動きが求められる、まさに地上戦のようなものです。しかし、それによって人々が利用を始めやすいものになると考えています。

 決済というものを一から見直すようなアプローチを採りたいとも考えていました。それをLibraでやろうとしています。当社は世界中の人々を支援しており、その多くは安定した通貨が存在しない国に住んでいます。

 安定性を高めるために通貨バスケットをベースとし、決済スタックを再考しました。なぜなら基盤となる新たな暗号技術によって人々は国をまたいで効率的に送金できるようになり、また近代的な金融システムの外にいる世界中の多くの人々を中に引き入れることができるからです。

 Libraではさらに多くのことが可能になるはずです。最終的にうまくいけば、多くの機会が生まれます。最も早い段階では、特に開発途上国で機会が生まれると考えています。決済は間違いなく必要不可欠なものとなるでしょう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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