世界経済フォーラム(WEF)は、世界を形作り産業を再定義することが期待される世界的な新興テクノロジー企業を選出し発表した。WEFは毎年、ロボティクスや食料安全保障、気候変動、コンピュータービジョン、神経科学などさまざまな分野の新興企業を「テクノロジーパイオニア」として選出している。
2019年に選出された56社はWEFによる2年間のプログラムに招待され、他のテクノロジー企業と協業したり、世界中の官民の専門家と協力したりすることになる。
今回選ばれた企業には、ロボットを使った配達および物流サービスを手がける中国のDorabotが含まれる。Alesca Lifeも中国企業で、自動化された水効率の良い「キャビネット農場」をホテルやレストラン、個人宅に設置して食料を生産できるように支援している。
食料安全保障と生態学的に持続可能な農業が2019年のリストの主要なテーマだった。米国に拠点を置くInari Agricultureは、CRISPR遺伝子編集技術を使用して、従来のものよりも作付面積が小さく、環境への影響も少ない作物を生産している。メキシコのVia Verdeは、人口の多い都市での垂直庭園の作成、設置、および維持を手がけている。
2019年のリストには14カ国の企業が選出されており、モロッコやサウジアラビア、南アフリカなど、テクノロジー業界と関連付けられることの少ない国もいくつか含まれる。選ばれた56の企業のうち、25%が女性によって経営されている。
米国企業のPerceptive Automataは行動科学と神経科学、コンピュータービジョンを組み合わせることで、自律走行車を手がける企業が歩行者やほかのドライバーの路上での行動を理解できるように支援する。イスラエルのTIPAはクリーンテクノロジー分野の革新的企業で、堆肥化可能なプラスチック包装資材の製造を手がけている。
過去に選出された中には、世界で大きな影響力を持つようになった企業もある。これまでに選出された企業には、Airbnb、bluebird bio、Bloom Energy、Cyberdyne、Editas Medicine、Foundation Medicine、Google、Kaggle、Kickstarter、Mozilla、Palantir Technologies、Proteus Digital Health、Scribd、Spotify、Twitter、Wikimediaが含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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