あしたのチームは6月13日、人事評価制度の運用で中小企業の従業員エンゲージメントを向上する新サービスにおいてリンクアンドモチベーションと提携。「エンゲージメントスコア向上保証サービス」を、7月1日から提供すると発表した。
これは、あしたのチームが提供する人事評価クラウドサービス「ゼッタイ!評価」プレミアムの基本サービスに、リンクアンドモチベーションの「エンプロイーエンゲージメントサーベイ」を付帯するもの。そして、ゼッタイ!評価運用の推奨ルールに基づくなど所定の条件で人事評価制度を運用した企業に対し、1年間で一度もエンゲージメントスコアが向上しなかった場合、人事評価制度の運用支援を半年間無償で実施するという。
同日に行われた記者会見では、あしたのチーム代表取締役の高橋恭介(※「高」ははしご高)氏と、リンクアンドモチベーション代表取締役社長の坂下英樹氏がそろって登壇。今回のサービスにおける背景や経緯などを語った。
昨今では働き方改革によって、多くの会社で残業時間削減、テレワーク、副業・兼業の解禁などさまざまな施策が行われているものの、変化がみられないなどといったことで、経営者や人事責任者が頭を悩ませているのが現状にあるという。
そうした状況において注目を高めているのが、会社と従業員の相互理解・相思相愛度合いを表す「従業員エンゲージメント」。坂下氏によれば、エンゲージメントスコアと業績との相関性が認められており、エンゲージメントスコアの向上は、売り上げや純利益向上に効果があると考えられているという。
高橋氏は、坂下氏が説明した従業員エンゲージメントをふまえ、そのスコアを向上する効果的な施策について“相互評価”を挙げる。企業が従業員を評価する人事評価、従業員が企業を評価する組織診断の片方だけを重視する形では、片手落ちだと指摘。相互に評価を行う健全性こそが、企業と従業員の結びつき(エンゲージメント)を強固にし、信頼関係を構築できるという。
そして今回のサービスは、あしたのチームの人事評価、リンクアンドモチベーションの組織診断の双方の強みを生かしたサービスと説明した。提携の背景としても、両社のサービスを併用している企業がすでに数多くあり、相互評価により相乗効果が高まることに気づいているからとしている。
ちなみに、効果が見られなかった場合の運用支援を半年間無償で実施する施策について、高橋氏は「本当は全額返金をすることまで社内で議論をした」と明かす。そのなかで半年間無償とするのは「もう半年実施すれば、確実に(エンゲージメントスコアが)上がるという自信の裏返し。満足いただけるまで寄り添っていく」とした。
坂下氏は、まだまだエンゲージメントという考え方もさることながら言葉自体も定着していないとし、10年がかりでも定着させていきたいとした。高橋氏は、企業の大小問わず、経営者や人事はエンゲージメントを上げていくために経営資源を投入していくような状況になるとし、今回のようなエンゲージメントのスコアを保障するサービスが定着すると、より一層相互評価について考えるようになるとし、組織における考え方の基点になればと話した。
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