Googleは4月、「Android」ユーザーがノートPCやデスクトップPCからGoogleアカウントにログインする際に、スマートフォンをハードウェアセキュリティキーとして利用できる画期的な技術を発表した。
当初、この技術を利用できるのは「Chrome OS」「macOS」「Windows 10」搭載のコンピューターだけだった。だが、Googleは米国時間6月12日、この技術の対応範囲を「iOS」デバイスにまで拡大したと発表した。
これにより「iPhone」や「iPad」のユーザーも、iOSデバイス上でGoogleアカウントにログインする際に、(サブ機として所有していれば)Androidスマートフォンをセキュリティキーとして利用できるようになった。
今回発表された技術の仕組みは、Googleが4月の「Google Cloud Next '19」カンファレンスで発表したものと基本的に同じだ。
ユーザーがこの技術を利用するには、iOSデバイスとAndroidデバイスの両方でBluetoothを有効にする必要がある。これによりiOSデバイスで開始されたGoogleアカウントへのログイン動作を、Androidスマートフォンで認証できるようになる。
iOSデバイスでのログインにおける唯一の違いは、ログイン動作を管理するソフトウェアにある。デスクトップPCやノートPCでは、「Android」端末に組み込まれたセキュリティキーを、FIDOの「CTAP2」プロトコルベースを用い、Bluetooth経由でやり取りする手段として「Chrome」ブラウザーが用いられていた。
だが、iOSには本来の意味でのChromeブラウザーがないため(iOS版Chromeは実際には「WebKit」を用いており、要するに「Safari」のカスタマイズ版という位置づけだ)、Chromeブラウザーの代わりに「Google Smart Lock」アプリを使用する。そのため、この機能を使うユーザーは、同アプリをiOSデバイスにインストールする必要がある。
AndroidスマートフォンをiOSデバイスのセキュリティキーとして使用するための設定で疑問点があるiOSユーザー向けに、Googleは「Google Security Blog」に掲載した12日の記事でやり方を説明している。
なお、この組み込みセキュリティ機能をサポートするのは、「Android 7.0 Nougat」以降を搭載するAndroidデバイスに限られる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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