それでは、折り目についてはどうなのだろうか。折りたたみ式スマートフォンの真ん中に線が見えるかどうか知りたい人は多いはずだ。筆者が試したのはデモ機で、確かに、展示機には折りたたまれる部分にわずかな隆起があったが、Mate Xはタブレットモードでも一体感のあるデバイスだと感じた。スクリーン自体が伸縮できるようになるまで、このように曲がるデザインで、たるむ部分を完全になくすのは不可能なのではないだろうか。腕を伸ばしたときに、肘の皮膚がたるむのと同じ原理だ。
Mate Xは極端に重いわけではないが、筆者がこの端末を渋々返した後でレビューした「Galaxy S10+」のほうがはるかに軽くて小さく感じた。Mate Xをポケットに入れる機会は得られなかったが(ファーウェイのチームの皆さんはご安心を)、ポケットにぎちぎちに詰め込むことになるのは間違いない。どちらかと言えば、これはタブレットやノートPCのように持ち歩くべきデバイスなのだろう。
バッテリ容量については、サムスンのGalaxy Foldを上回っており、4500mAhの容量を2つに分けたバッテリが、折りたたみ画面のそれぞれに収納されている。一方、Galaxy Foldは2面あわせて4380mAhだ。テスト結果を見る限り、データ上の容量では優っているが、実際に使ってみたバッテリ性能は、比較テストをしてみるまで分からない。
5G接続もファーウェイの大きい売り文句で、Mate Xは自社製の「Kirin 980」プロセッサと、5Gモデムチップには「Balong 5000」を採用している。ファーウェイによると、現時点でコンテンツのダウンロード速度は4G接続の4倍、約1Gバイトでも3秒しかかからないという。アカデミー賞の候補にもなったNetflixの映画「ROMA/ローマ」は、700Mバイトなので、Mate Xなら理論上は約2秒でダウンロードできるということだ。
Mate Xは2299ユーロ(2600ドル、約29万円)と発表されており、5Gにも対応する。サムスンのGalaxy Foldは1980ドル(約22万円)で、4Gと5Gのいずれかの構成が予定されている。ファーウェイによると、Mate Xの発売は2019年中盤だといい、Galaxy Foldのほうは4月26日に販売が始まる。Mate Xの対応キャリアについては、まだ公表されていない。
ファーウェイは、Mate Xについて詳細をまだ発表していない部分もある。現時点では、Galaxy Foldを後追いする形になったファーウェイだが、競合製品の筆頭を超える話題をさらおうと狙いを定めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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