ANA、時差ボケ調整アプリや空の人間ドック提供へ--乗ると元気になるプロジェクト - (page 2)

高梨沙羅選手が語る、時差ボケ調整の仕方

 ANAホールディングス デジタル・デザインラボ チーフ・ディレクターの津田佳明氏は、今回の時差ボケの研究について「学校、研究者に知見はあるが、実証できる環境がない。ANAは環境はあるが、知見がない。お互いに補えるのがオープンイノベーション」と説明した。

「冬場は試合が多くなるので、アドバイスがあるとありがたい」と高梨沙羅選手
「冬場は試合が多くなるので、アドバイスがあるとありがたい」と高梨沙羅選手

 また、発表会には女子スキージャンプ選手でANAスポンサー契約の高梨沙羅選手が登壇。試合などで海外遠征が多い高梨選手は、「日本だと夕飯の時間でも、渡航先で寝ている時間なら食べない」など、自身の経験をもとに、出発前から時差ボケを軽減するための工夫をしているという。しかし調整に失敗して練習をキャンセルした経験などもあるとし、アプリがあると「冬場は試合が多くなるので、アドバイスがあるとありがたい」と期待を寄せた。

 時差ボケの調整には、食事や光の浴び方などが重要になってくるため、個人に任せた調整だけでなく、機内サービスとしてどう対応するかも課題になってくる。

 この点について津田氏は、「機内サービスの提供は、食事を出し始めてから下げる時間まで考えるため、出発ベースになりがち。到着の前も、現地の時間より到着から逆算して食事を提供するなど、フライトのスケジュールに主眼を置いているのが現状。できれば、お客様のニーズに合わせることも将来的にはしていきたい」と今後の予定について語った。

 また、第二弾以降では、長時間のフライト時間を使った「空の人間ドック」や「機内マインドフルネス」など、さまざまな取り組みを通じて、旅の常識を覆す新たな体験価値の提供を目指すとしている。

プロジェクトの概要
プロジェクトの概要
第二弾は、「空の人間ドック」と「機内マインドフルネス」
第二弾は、「空の人間ドック」と「機内マインドフルネス」
東京大学 医学系研究科 健康教育・社会学分野 准教授の近藤尚己氏、ANAホールディングス デジタル・デザインラボ チーフ・ディレクターの津田佳明氏、高梨沙羅選手、ニューロスペース 代表取締役 CEOの小林孝徳氏、マッキャンヘルスケアワールドワイドジャパン アジアパシフィックディレクターの林英恵氏
東京大学 医学系研究科 健康教育・社会学分野 准教授の近藤尚己氏、ANAホールディングス デジタル・デザインラボ チーフ・ディレクターの津田佳明氏、高梨沙羅選手、ニューロスペース 代表取締役 CEOの小林孝徳氏、マッキャンヘルスケアワールドワイドジャパン アジアパシフィックディレクターの林英恵氏

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