iOS 10はこうなる--「写真アプリ」の進化、写真の分類が楽しめる「メモリー」 - (page 2)

メモリーのカバームービーは編集も可能

　自動的に分類された写真には、カバームービーが用意される。音楽に合わせて写真とビデオが適切な長さで編集される仕組みだ。

　もともと、長さは写真やビデオのサイズに応じて「短編」もしくは「中編」で用意されているが、もしもっと長いムービーを見たければ、「長編」を選択できる。長さを変えると、ピックアップされる写真が増減するほか、ムービーから切り取られる再生時間も変化する。

　また、写真に合わせて自動的に「ムービーのテーマ」が入る。テーマに合わせたタイトルのフォントとBGMがセットされており、自動的に再編集されたムービーを楽しめるほか、テーマは好みに合わせて変更も可能だ。

　テーマには以下のものが用意されている。

• ドリーミー
• センチメンタル
• ジェントル
• チル
• ハッピー
• アップリフティング
• エピック
• クラブ
• エキストリーム

　英語に設定したiPhoneでは、テーマに合わせてタイトルのフォントの違いを楽しめるが、Public Beta 6を日本語で利用している場合、テーマを変えてもフォントにさほど差がつかなかった。

Live Photos編集

　写真アプリでもう1点注目しているのはLive Photosの編集機能だ。

　Live Photosは、iPhone 6s以降のデバイスでサポートした機能で、フル解像度の静止画と、シャッターの前後1.5秒ずつ、計3秒のビデオと音声が記録できる。シャッターを切る瞬間を、前後3秒とともに記録できる点が、特に動きがある被写体の記録に、これまでの写真とは異なる面白さを作り出してくれる。

　iOS 10では、Live Photosの撮影機能／編集機能が強化され、カラーフィルタをかけた撮影、手ぶれ補正、そして撮影後の静止画と動画部分を通したカラーフィルタの適用や色調補正が可能になった。これらの機能によって、ちょっと動く写真、Live Photosがより楽しまれるようになるだろう。

　冒頭で述べた通り、次期iPhoneは、カメラ機能もより強化され、写真アプリはそのビューワとして、あるいは楽しむ切り口を作り出すアプリとして、重要度が高まると考えられる。新たな撮影機能や写真の楽しみ方の追究が、ハード、ソフト両面で進んでいくことになるだろう。