「Fitbit Charge HR」レビュー--心拍センサを搭載した活動量計リストバンド - (page 3)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2015年02月10日 07時30分

 確かにFitbit Charge HRは心拍データを継続的に収集する。しかし、そのデータを使って何をするのか、そしてどのように役立ててくれるのかという話になると、少し曖昧になってくる。このアプリは毎日の上下する心拍数をチャート化し、心拍数が目標値を超えていた時間を計測し、それをエクササイズ時間だと判断するようになっている。ただ問題は、心拍数が高い場合でも、常にエクササイズをしているわけではないという点にある。筆者の心拍数は時々「Fat Burn(脂肪燃焼)モード」に移行していたものの、実はその時はコーヒーをたくさん飲んでいただけなのだ。

 Fitbit Charge HRでは、Fitbitアプリのプロフィールに登録した年齢を220から引いた値に基づいて心拍数の「燃焼ゾーン」が設定されるが、アプリを使えば独自の値に設定し直すこともできる。この設定に基づき、ゾーンが黄色とオレンジ、赤に色分けされる(それぞれFat Burnモード、Cardio(カーディオ)モード、Peak(ピーク)モードに相当する)。またFitbit Charge HRのディスプレイ上では、これらのモードに対応した3つの位置のどれかにハートアイコンを表示することで現在のモードが示されるようになっている。

 筆者はCardioモードに相当する運動を週に一定量こなすべきだと医者から言われている。しかし、Fitbit Charge HRはそういった目標の設定と、その目標に向けた取り組みを簡単にしてくれるわけではない。筆者は「燃焼ゾーン」のデータが何を意味しているのか、設定のHeart Rate(心拍数)に記されている情報を見つけるまで知りもしていなかった。また、OLEDディスプレイ上にポップアップするアイコンもまったく直感的とは言えない。

 Fitbit Charge HRは、頻繁に心拍数をチェックしたいというユーザーには向いていない設計となっている。頻繁にFitbitをタップする(ダブルタップで現在の時刻や歩数、心拍数、その他の測定値を表示するようにカスタマイズできる)か、側面のボタンを押す必要がある。またFitbit Charge HRはたいていの場合、簡単に数値を見ることができないようになっている。というのも画面は普段、真っ暗なのだ。この弱点を克服する製品が、価格は高いものの常に画面を表示し続けるFitbit Surgeだ。しかし、他にもBASISのPeakのような、より腕時計に近い見た目のLCDディスプレイを搭載した製品という選択肢もある。

 Fitbit Charge HRは安静時の平均心拍数を決定する際、主に睡眠時の心拍数を基準にしている。筆者のそれは60台後半であった。素晴らしいというレベルではないが、それでも使いものにはなる。睡眠の追跡も自動的に行われるが、Withingsの「Activité Pop」のような基本的な睡眠追跡機能を搭載した製品ほど詳細ではなく、正確でもなかった。これはとても奇妙な話だ。というのも、BASISのPeakや「Microsoft Band」といった心拍数を終日追跡するトラッカーは、心拍数のデータを用いて睡眠時の情報の質を向上させているが、Fitbitはそのようなデータを活用していないように見受けられるためだ。Fitbit Charge HRの情報を見ると、筆者はほとんどの時間すやすやと眠っており、加速度センサを使用するWithingsのActivité Popの情報よりも睡眠の中断が少ないようだった(実際のところ、筆者は風邪を引いてすやすやと寝ていられる状態ではなかった)。


提供:Sarah Tew/CNET

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