「当初は研究費を活用して試験的にイベントを開く。その成果を踏まえ、その後は、企業の協力などを得ながら、さまざまな活用を考えていきたい。個人的には現在の子供たちはWi-Fi環境が当たり前でネットワークにつなぐ苦労なんてしたことがない。ネットワークにつなぐということがどういうことか、ケーブルを自分の手で作り、ネットの基本を知るワークショップなどをやっていきたい。また、メディアの皆さんからのアイデアも募りたい」(瀧田氏)
プロジェクトメンターである村井氏は、「インターネットのビフォーアフターの話はよく出るが、その後われわれは東日本大震災のビフォーアフターという経験もした。あの経験で自分たちはどう生きていくべきかを考えることになったが、われわれにできることはインターネットにつなぐこと。インターネットを利用できることで、そこから何をするのか、考えてもらう体験の場になれば」とネットを利用できる環境を提供することで、そこから発生する新しい動きを期待するという。
大江氏は、「天文台に気軽に来て体験をしてもらうことは難しいが、こちらから出向いてワークショップを開くことで、未来の天文学者を生む素地となる体験ができる場となるのではないか」と子供たちのいる場所に出向くことで生まれる体験を期待する。
オランダからオンラインで会見に参加した田中氏は、3Dプリンタ用の笛のデータを送付した。「最近では宇宙船に3Dプリンタを積んで、必要なものは現地で作ることが試されているようだが、万が一、環境が悪くて猛獣に襲われる危険がある地域にいる場合に利用できるよう3Dプリンタ用の動物を追い払う笛のデータを送付する。ネットワークを利用することで、遠く離れたところから危険を回避する支援を行うこともできる」とネットワーク環境があることで、遠く離れた相手を支援できる可能性を紹介した。
会場には実際のMozBusも登場。搭載された3Dプリンタでは実際に笛が制作される様子が披露された。
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