中堅・中小企業にとって理想的なリモートデスクトップサービスとは(前編) - (page 3)

岩上由高(ノークリサーチ)2010年09月07日 11時00分

リモートデスクトップサービスが抱える課題

だが、これらのソリューションにはそれぞれ以下のような課題がある。

  1. リモートPCとして利用するシンクライアント端末のためのコストがかかる場合がある
  2. WebOSに対応したMicrosoft Office互換のアプリケーション(ZohoやThinkFreeなど)ではビジネス文書の細かいニーズ(複雑なグラフやマクロなど)をカバーできないことがある。
  3. クライアントPC1台当たりの月額利用料金が安いものでも4000円程度であり、中堅・中小企業が継続的に利用することを考えるとコスト負担が軽いとはいえない。

 このように、現時点ではいずれのサービスも一長一短であり、中堅・中小企業が一般社員に対して広く提供できる段階には至っていない。実際、1.や3.のソリューションは出張が多いにも関わらず社内の様々なデータを参照する必要のある経営層や幹部社員に限定して導入される傾向が見られる。2.はシンプルな定型業務を行う社員やパート/アルバイトが主な利用者として想定される。もちろん、対象者を限定して適材適所でこうしたサービスを利用するという発想も非常に大切だ。

 では、中堅・中小企業が広く一般社員に提供できるリモートデスクトップサービスはまだ存在しないのだろうか?後編ではそうした疑問に応えるべく以下の3サービスをご紹介し、最新動向を解説していく。

次回紹介予定:
KDDI「セキュアPCアクセス」
富士通ネットワークソリューションズ「モバイルオフィスゲートウェイ」
日立ビジネスソリューション「DoMobile CSE ASPサービス」
中堅・中小企業にとって
理想的なリモートデスクトップサービスとは(後編)

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