ネットとラジオは似た文化--ニコニコ動画「ニコラジ」が生まれた理由 - (page 2)

永井美智子(編集部)2010年04月16日 08時00分

 「これから絵師(イラストレーター)さんとコラボレーションすることもありうる。余白はたくさんあるので、あとはどう演出するか。視聴者と一緒に作っていきたい」

 パーソナリティのやまだ氏も、Twitterでユーザーとコミュニケーションを積極的にとっている。Twitterで寄せられた要望を番組に反映させることも多いといい、ユーザーと近い距離感を保っていきたいと横澤氏は話した。

ニコニコ大会議がニコニコ動画を変えた

 ニコニコ動画はYouTubeの動画にコメントを付けて楽しむというところからスタート。やがてユーザーが自分の映像作品や歌、踊り、創作物などを発表し、コラボレーションする場として使われるようになった。2008年7月には一般ユーザーを招待したイベント「ニコニコ大会議2008」を開催。新サービスの紹介などのほか、ニコニコ動画で人気のある歌い手のライブなども行われた。

 横澤氏は、「ニコニコ大会議で、ニコニコ動画のコンテンツ戦略が大きく変わった」と話す。「ニコニコ大会議で、良い意味で大きなショックを受けた。ユーザーのアーティストが登場して会場が大きく盛り上がったのを見たとき、大きな可能性を発見した。運営側が彼らをしっかり守っていかなければいけないし、支援する使命があると感じた」

 具体的には、「楽曲のCD化やニコラジ、ニコニコ生放送への出演など“出口”を作り、しっかりと生計を立てられるような仕組みをニコニコ動画(の運営者)が主体となって用意しなくてはいけない」と横澤氏は言う。今後はニコニコ動画が主催するライブイベントなども開催し、ユーザーの露出機会を増やす考えという。「彼らをアーティストとして尊重しながら、埋もれている才能はどんどんサポートしていきたい」と、ニコニコ動画を新たな才能の発掘、育成の場にしていく考えを示した。

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