「近年のウェブの歴史からわれわれが学んだのは、意思決定や複雑さを端へ追いやるシンプルなAPIを作ることが成功する戦略である、ということだ。今日のウェブの仕組みでは、プログラマーはブラウザAPIの多くを直接は使っていない。その代わりに、jQueryやDojo、あるいは公開されているほかのライブラリを使用して、ブラウザやバージョンを越えた互換性を実現している。われわれは、複雑で仕様が曖昧なAPIを提供して、ブラウザのベンダーや開発者が互換性のないAPIに悩まされるようにするのではなく、シンプルかつ仕様が明確で、理解しやすいものを提供できると考えている。開発者やウェブブラウザを構築する人々は、それを基にしてさまざまなものを構築することが可能だ」(Blizzard氏)
Operaがどういう行動に出るか、現時点では不明だ。しかし、McCathieNevile氏はW3Cの会合で賞賛の言葉を述べた。Oracleの従業員Nikunj Mehta氏が会合中に書いたメモによれば、McCathieNevile氏はIndexed DBに言及して、「われわれは、Mehta氏の方が自分たちの好みに合っていると感じた」と述べたという。
AppleはIndexed DBのサポートについてコメントを控えた。
しかし、IE、Mozilla、ChromeがIndexed DBをサポートし、それがW3C標準になれば、Appleの選択肢は非常に少なくなる可能性が高い。なぜなら、プログラマーが使い始めるからだ。
Appleにとってうれしいことに、GoogleはChromeの設計文書の中で同社のアプローチを詳述し、WebKitにIndexed DBコードをチェックインしはじめた。WebKitは、SafariとChromeの両方の基礎をなしているオープンソースプロジェクトだ。これは、Appleが同テクノロジのテスト済みバージョンを比較的迅速に採用できるようになることを意味している。
もちろん、Indexed DBが確実に成功するという保証はまだない。そして、LocalStorageの冗長な歴史は、標準化プロセスで認められることが全てではない、ということを示している。
しかし、Indexed DBには適切な場所に強力な味方がおり、少なくともウェブ開発者が試用を開始できるだけのテクノロジになろうとしている。時がたてば、Indexed DBはウェブアプリケーションの世界の重要な一部になる可能性もあるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。原文へ
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