Shuttleworth氏は、「Microsoftがデスクトップを定義しているのと同じやり方でデスクトップを定義し続けるなら、Linuxが飛躍することはないと思う」と述べる。
それより、新しい市場で成長を手にしようとする方が良い考えだ。「ウェブへの逆行できない移り変わりを通じてか、あるいは新しいユーザーやデバイスによってか、いずれにしても、鍵を握るのは『Google Chrome OS』や『Moblin』といった取り組みだ」とShuttleworth氏は言う。Chrome OSは、GoogleのブラウザベースOSで、Linuxを基盤にしている。Moblinは、Intelが支援するモバイルデバイス向けLinuxで、構築にはCanonicalも協力した。「われわれが従来のデスクトップ市場からMicrosoftを追い払うことはないと思う」(Shuttleworth氏)
Googleは、同社の「Google Chrome」ブラウザとChrome OSによって、OSを裏方に押しやろうとしている。アプリケーションはOS上ではなくウェブベースで実行されるものになり、OSは、キーボード、トラックパッド、画面との通信などを処理するために埋め込まれたものとなる。しかしShuttleworth氏は、Chrome OSは助けになると考えている。それは、Chrome OSがワイヤレスネットワークハードウェアなどのテクノロジにもたらすサポートによって、ほかのLinuxプロジェクトがメリットを得られる可能性があるためだ。
Shuttleworth氏は明らかに、Googleが最近取り組んでいることのいくつかに強い興味を持っており、「Chrome、Chrome OS、『(Google)Wave』に魅力を感じている。これらは素晴らしいと思う」と述べている。
オンラインストレージサービスのUbuntu Oneによって、コンシューマーOSビジネスから同社が得られる売り上げが少し増えるかもしれない。
「空中にドライブがあって、それによって複数のマシン間でコンテンツを複製できると考えてほしい。われわれのOSのユーザーは大半が熟練したユーザーだ。PCを2台以上持ち、たいてい、ウェブ上で管理したくはないが複数のマシンで使用したいコンテンツがあるという葛藤と戦っている」(Shuttleworth氏)
そして、データの同期化はLinuxの外に広げることもできるサービスだ。「われわれはこれがUbuntuデバイス全体に広がることを期待している。最終的にはほかのプラットフォームにも拡大するかもしれない」(Shuttleworth氏)
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