アップルを支える「iPhone」と「Mac」--好調維持の第3四半期決算を振り返る - (page 3)

文:Erica Ogg(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年07月24日 07時30分

 一方iPod touchの売り上げは前年同期に比べ130%伸びている、とOppenheimer氏は言う。これは、ワイヤレス電話サービスがないだけでiPhoneとほぼ同じ製品となっているこのデバイスを、Appleがより一層重視している結果だ。またこのデバイスは、従来のMP3モデルのiPodにはない方法で、売り上げをもたらしている。iPod touchユーザーは、「iTunes Store」へのアクセスに加えて、同社の成長著しい「App Store」でも購入ができる。

 iPod touchの見通しは明るいが、やはり同社のラインアップの花形は明らかにiPhoneだ。この四半期、iPhoneの販売台数は520万台で、多くのアナリストの予想を上回ったが、前年同期比626%増と大きく跳ね上がったと言うと、誤解を招くおそれがある。Appleは2008年7月まで、iPhoneの新機種を発売しなかったからだ。

 Appleはいまだ、iPhoneの最新機種の在庫確保に苦労している。Cook氏は「現在は、堅調な需要に応えられるだけの『iPhone 3GS』をつくることができていないが、これに対処しようとしている」と言う。iPhone 3GSは現在18カ国で販売されており、2009年夏の終わりには80カ国で発売される予定だ。

 Appleの売り上げが示すのは、消費者がテクノロジにお金を使っているということだ。これはテクノロジ業界にとってより良いニュースだ。MacBook Proの値下げが成長の大部分を促したが、iPhoneの販売台数は引き続き、Appleを競合企業の多くよりも速く前進させている。

今後のApple

 予想されるとおり、Appleはこの四半期中、より多くの資金を銀行に預けた。同社の現金保有高は22億ドル増え、合計311億ドルとなった。テクノロジ業界ではCisco Systemsに次いで第2位だ。しかしOppenheimer氏は、これを企業買収や大きな資本を必要とする新規プロジェクトで消費したくてたまらないというわけではないらしい。同氏は「資本の保持に引き続き重点を置く。現在の環境においては、これが良い結果をもたらしている」と言う。

 Cook氏は今回も、Appleがこれから発表する製品については多くを語らなかった。次期OS「Snow Leopard」については、2009年夏に発表する予定で順調に進んでいることを認めた。

 Appleは2009年第4四半期に関して、いつものように控え目なガイダンスを示した。売り上げは87億〜89億ドル、1株当たりの利益は1.18〜1.23ドルと予想している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ

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