アップルのPowerPCとの決別--新OS「Snow Leopard」が導く未来 - (page 3)

文:Stephen Shankland(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年06月15日 07時30分

 いくつか例を挙げよう。

  • PowerPCからIntelチップへの移行は、Appleが初めて行った変更ではなかった。同社は1990年代中盤に、Motorolaの680x0プロセッサファミリーからPowerPCに乗り換えている。移行を簡単にするために、Appleはコード変換ソフトウェアを用意して、680x0チップ用の古いプログラムを新しいマシンで稼働できるようにした。
  • Appleは、先頭に立って3.5インチフロッピーディスクドライブを採用し、PCで使用されていた、それより大幅に大きい5.25インチフロッピーディスクドライブを長年にわたって批判していたが、その後1998年の「iMac」導入時に、内蔵式フロッピーディスクドライブを完全に捨て去ってしまった。フロッピーが必要なら、外付けドライブを使えばよいというわけだ。
  • 同じようにiMacで捨てられたのは「Apple Desktop Bus」で、これはキーボードとマウスを接続するのに使われていたものだ。Appleは、業界のPC側で生まれたUSB技術を採用した。
  • IEEE 1394として標準化されているFireWire規格は、ちょっとした例外かもしれない。このAppleの発明品は、USBと比較してデータ転送速度に優れていたが、AppleはもはやFireWireを全面的に採用しているわけではない。現在では、「MacBook Pro」ノートブックがFireWireポートを備えているが、「MacBook Air」にはこのポートはないし、2008年に発売された、コンシューマー向けのアルミニウムMacBookモデルにもない。
  • ExpressCardは、拡張スロットの王座をPCカードから継承したが、これもAppleの計算の犠牲となった。Appleが新たに発表したMacBook Proシリーズでは、フラッシュメモリカード用のSDカードスロットを採用し、ExpressCardスロットを捨て去っている。Appleのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデントであるPhil Schiller氏は、WWDCでの講演で、「1けた台のパーセンテージのユーザー」しかExpressCardスロットを使っていないと述べている。
  • 外部モニタとの接続に関して言えば、Appleは、初期のMacBookのMini-DVIポートに代わるものを求めた際に、DisplayPortを採用して、DisplayPortに代わるものとして定着していたHigh-definition Multimedia Interface(HDMI)を無視した。もっとも、互換性のないディスプレイをサポートする必要がある人には、アダプタがその違いを埋めるのに役立つ。

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