就活生が本当に見ているもの--失敗しない「新卒サイト」の作り方とは? - (page 3)

奥井夏子(イー・エージェンシー インフォメーションアーキテクト)2009年04月16日 17時00分

給与よりも大事なもの

 以前の記事で、「転職サイトでは、職種と給与の情報を拾い読みする」という結果が出ましたが、新卒サイトでも同じなのでしょうか。

 転職者同様、どの新卒学生たちも職種を見ながら、応募するかしないかの判断をしていました。職種に関する文言(職種名/説明文)に関して、今回の被験者たちが注視していた文言は、「企画」「マーケティング」「クリエイティブ」といったライティング。同じ営業職でも「営業」だけだと視線は留まらず、「企画営業」と書いてあると視線が留まる場合も見られました。

 その他、学生たちがよく注視していた事項は

  • 研修内容
  • 大学名別採用実績
  • 募集人数

 です。研修内容については、給与よりもしっかりと確認されることが多く、これは転職者の取る行動との大きな違いです。

5_payment.jpg 図5:視線の滞留時間をヒートマップで表した様子。長時間見られたところほど濃い赤色で表示されている。学生が「教育制度」をじっくり見ており、「給与」は確認程度であることがわかる

 「大学名別採用実績」「募集人数」について、5人中4人の学生が、「自分の大学が載ってなかったら無理なのかなと思う」「募集人数が少なかったら無理なのかなと思う」と発言していました。無理にチャレンジをするよりも手堅く就職活動をしたい、という傾向の表れでしょうか。

「学生目線>企業目線」でサイトを作る

 以下、今回のテスト結果と考察をまとめました。

テスト結果と考察

 新卒サイトを作る際に、どうしても「企業目線」で「説明する」ことが多くなりがちです。ただ、より多くの学生にアピールしようとするのならば、「学生目線」で「伝える」ということを意識すると良いでしょう。

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