アドビが「Flash Lite」をマイクロソフトにライセンス供与 - (page 2)

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:吉武稔夫、大熊あつ子、高森郁哉2008年03月17日 20時33分

 しかし、Flash Lite最大の利点の1つは、それが今すぐモバイル機器で利用できるということだろう。MicrosoftのSilverlight for Mobileは、まだ利用できない。

 Silverlightは、AdobeがFlashによってウェブ開発市場で築いた地位を少しでも揺るがせようというMicrosoftの試みだ。しかしMicrosoftは、ウェブ開発者にFlash対抗技術のSilverlightを使ってサイトを作成してもらうよう試みているが、苦しい戦いを強いられている。

 Microsoftは2008年3月上旬、モバイル版Silverlightのリリースが同年後半になるとの見通しを明らかにした。テクニカルプレビュー版は第2四半期にリリースされる見込みだが、それ以外は一切公表されていない。Snyder氏は、Silverlight for Mobileの製品版に関する具体的なスケジュールを明かさなかった。

 MicrosoftのWindows Mobileチームは現在、「iPhone」が牽引するウェブフレンドリーな携帯電話の需要急増への対応を迫られており、そうした状況でFlash Liteのライセンス供与を受けることは、とりあえず自社製品が用意できるまでの「暫定的な」解決策として意味がある。iPhoneは、Flash技術のサポートなど一切なくとも、モバイル機器のウェブサーファーを引きつけてきたが、Internet Explorer Mobileや「Opera」のモバイル版ブラウザを搭載した機器は、年内には何らかのFlash技術をサポートしようとする可能性が高い。

 結局、Microsoftは同社のWindows Mobile搭載機器上でFlash LiteとSilverlightの両方をサポートする見通しだ。「Flashは、多くの人にとってすでに投資してきたものなのだ」とSnyder氏は語っている。現在主流の技術をサポートしながら、ウェブ開発者をSilverlightに引き込もうとするのは、理にかなったやり方だ。Snyder氏は「両方利用できるのはいいことだ」と述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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