MacBook Airは薄さの中に作り込まれたデザイン、基本的なMacの操作性を損なわないCPUやメモリ、明るく大きなディスプレイ、そしてせせこましくないキーボードなど、妥協しても外せない機能をキチンと持っているマシンだ。さらに我々のコンピュータがあるライフスタイルの中に、いくつかのアフォーダンスを提供している。
まずMulti-touch。
iPhoneの登場から話題沸騰のインターフェースであり、それが極薄のiPod touchにも搭載されて日本のユーザーにも届くようになった。そしてMacBook Airにも同じテクノロジー、使い勝手が搭載され、今後のAppleのノートブックコンピュータにも採用されていくだろう。このMulti-touchというスマートな操作方法をキチンと普及させて、使いこなしてもらおう、という背景が見え隠れする。
そしてもう1つはワイヤレスという点だ。
有線のネットワークポートを持たないMacBook AirはDVDによるアプリケーションのインストールすら、ワイヤレスにこなそうという使い勝手を提案している。今までFireWireケーブルをMac同士でつなげば環境の移行が可能だったが、今回はそれもリモートディスクで実現する方法を用意している。
サービス面でもサポートは手厚い。DVDやCDを読み込ませるドライブがないが、iTunes Storeで音楽やミュージックビデオ、映画の販売とレンタルをラインアップしているため、ディスクフリーでもエンターテインメントを存分に楽しめるようになった。そんなワイヤレスなライフスタイルの代表選手として走ってくれるのがMacBook Airという魅力的なデザインを纏った1枚の板なのである。
またMacBook AirとともにAppleから発表されたバックアップHDDと無線LANステーションをドッキングさせた「Time Capsule」は、外付けHDDを接続していなくても、キチンとバックアップをとりながらコンピュータを利用できるようにしている。
データでエンターテインメントのコンテンツを購入する使い方を進めるからこそ、ワイヤレスでもバックアップをぬかりなく取れるようにする。あるべき、と言う機能をキチンと、しかもスマートにそろえているのが、近頃のAppleらしい対応であり、ライフスタイルをワイヤレスにする、というテーマを生活に取り入れるとしても頼もしい。
だからこそ、そこに欠けているパーツがある。それはバッテリの持ちだ。HDDモデル、SSDモデルともにカタログ値で5時間というバッテリライフは、モバイル、ワイヤレスという使い方から考えると心許ない数字と言わざるを得ない。
しかしながらバッテリの問題を差し引いても、ファッションアイコンにすらなりそうな薄さに、魅力をたっぷりと蓄えたMacBook Airを使ってみる価値はある。多少の環境整備も含めれば、不自由な想いをすることもなく、ワイヤレスなライフスタイルを楽しむことができるのではないか。
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