Antecの本体ケースが、なぜ日本でベストセラーとなったか? それはクオリティと機能性の高さに加え、コストパフォーマンスのよさが評価されたためだ。もちろん優れたデザインという特長もあるのだが、万人にアピールしているところを見ると、優れたデザイン以上のプラスアルファがあったと考えるのが自然だ。
ではそのAntecからリリースされた、電源ユニットの方はどうだろうか。NeoPowerシリーズに関して言えば、品質と信頼性にこだわり、手堅くまとめている点が好印象である。また、品質へのこだわりはメーカー保証5年間という点にも現れている。品質や長時間使用への自信がなければ、メーカー保証で5年という長期設定はできないだろう。
さらにNeoPowerシリーズは、静音性の高さにおいてトップレベルにあると言っていいだろう。もちろんAntecとしては、同社の本体ケースと組み合わせて活用されることを考えているはずで、テストなどもそういった環境に重点が置かれているはずだ。ベストセラー本体ケースに、優れた電源ユニット。自作PCのベースとしては、まさに望ましい姿と言える。
現在、電源ユニットにとって大きなトレンドは、大出力と大口径電動ファンの搭載による静音化、そしてデバイス用ケーブルのモジュラー化である。大出力化が進んだ背景には、CPUやビデオカードの消費電力が性能と共にアップしたということがある。実際には+12V系統の出力アップが求められたわけだが、これはすなわち電源ユニット自体の出力アップを意味する。
しかし最近、CPUの省電力化が進み、ハイエンドなビデオカードをSLIやCrossFireで搭載する場合を除き、極端な大出力は求められなくなった。逆に言えば1000Wクラスの大出力電源ユニットは、ハイエンドなビデオ環境を求めるユーザーや、ハードディスクを大量に搭載するユーザー向けの製品となったのである。
ここでNeoPowerシリーズのラインアップを見てみよう。NeoPower430の430Wから、NeoPower650の650Wまで、4つのラインアップを揃えている。シンプルでスタンダードな自作PCならNeoPower430でコストパフォーマンスを追求できるし、ハイエンド系の自作PCならNeoPower650で対応できる。その間に500Wと550Wがあるのだから、ラインアップとしては必要充分である。
もちろんどのモデルを選ぶかは、自身のセンスと組み立てるPCのスペック次第である。個人的にはぜひ、将来の拡張を考え、余裕ある出力選びをお奨めしておく。
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