LAN Tankの電源を入れると、グリーンの電源LEDが点滅をする。LEDが点滅中はシステムが起動中を表しているため、LEDが常時点灯になるまでしばらく待ってからWebブラウザーでLAN Tankにアクセスしよう。LAN Tankの初期状態のIPアドレスは192.168.0.200に設定されているので、PCとLAN Tankを付属のLANケーブルで接続し、PCのIPアドレスを102.168.0.x(xは1〜254までで200以外の任意の数字)サブネットマスクを255.255.255.0に設定しよう。
なお、LAN Tankには「MDI/MDI-X」切り替えスイッチが付いているので、PCと直接接続する場合も付属のストレートケーブルが使用できる。
PCのWebブラウザーでLAN Tankにアクセス(http://192.168.0.200/)すると、初回だけHDDのモード設定画面が表示される。組み込んだHDDが1台の場合はシングルモードボタンが表示されるのでボタンを押すだけだ。HDDを2台組み込んだ場合はRAID設定を行う画面が表示されるので、ここで「SPANNING(JBOD)」(2台のHDDを1つの領域として使用する)もしくは「MIRROR(RAID1)」(HDDのミラーリング)のどちらかを選択しよう。選択後は自動的にアレイの構築がはじまる。HDDの容量によって構築時間は異なるので、再起動が完了し、LEDが常時点灯になるまでしばらく待っていよう。
再起動後に再びLAN Tankにアクセスすると、今度はネットワークや各種サーバの設定を行う画面が表示される(画面1)。まずは、WebブラウザーでLAN Tankのネットワーク設定を自分のLAN環境に合わせよう。通常使っているネットワークアドレスが192.168.0.0/24であれば初期状態から特に変更する必要はないが、筆者は自宅で192.168.1.0/24のプライベートネットワークを使用しているので、LAN TankのIPアドレスを192.168.1.210に、デフォルトゲートウェイやDNSサーバアドレスを192.168.1.1(ルータのIPアドレス)と設定した。
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ところが、ここで問題が発生した。上記の通り設定をした後にLAN TankのIPアドレスにWebブラウザーでアクセスし、ネットワークの設定を画面で確認すると、デフォルトゲートウェイの設定が正しく行われていない(画面2)。どうやらWeb設定ツールにはバグがあるようだ。さらに調べてみると、デフォルトゲートウェイとDNSサーバの表示が逆になっていることもわかった。
仕方がないので、Web画面から「停止中」になっているtelnetdを起動し、telnetでアクセスして「/etc/resolv.conf」をviにて修正しよう。ここまでくると多少Linuxの知識が必要となるが、幸いLAN内で利用するだけなら修正の必要はない項目なので、設定方法が解らなければそのままにしておいても問題ないだろう。
LAN TankはDHCPサーバからIPアドレスを取得できるので、DHCPでネットワーク設定を行うという方法もある。もちろんこの場合は正しくネットワークの設定が行われるが、DHCPでIPアドレスを割り当てた場合、WebブラウザーからLAN Tankの設定画面にアクセスするためのIPアドレスが分からなくなってしまう。
その場合は、アップルコンピュータより無償で配布されている「Bonjor for Windows」をインストールしよう。Bonjour for Windowsは、LANに接続されているネットワークデバイスを発見し、Webブラウザーからアクセスできるようにするソフトだ。IPアドレスが変更になった場合も自動的に検出するので、ユーザーはIPアドレスを気にすることなくLAN Tankに「http://lantank.local/」というURLでいつでもアクセス可能となる。
ネットワークの設定が完了したら、時刻の設定や各種のログインパスワードを修正しておこう。ただし、これらの設定もWeb画面からはバグで変更されない部分があるので、その場合はtelnetでアクセスして設定を変更しよう。
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