先にリリースされたAppleの「Aperture」と同様に、Lightroomは、ノイズ除去などカメラ内蔵機能を使用しないカメラ画像センサからの生データであるRAW画像を処理することができる。PhotoshopはRAW画像を、JPEGなどのよりポータブルで使用しやすいフォーマットに変換することができるが、1つずつしか変換することができない。Lightroomは複数の画像をひとまとめに処理することができ、画像を説明するためのタグを追加したり、ウェブベースのギャラリーを作成したり、アーカイブを印刷および整理したりすることも可能となっている。
Lightroom 1.1の主な変更点は、以下のとおり。
- Photoshopの最新版におけるRAW画像変換ツールと同様に、Lightroomは、「Canon 1D Mark III」「Nikon D40x」「Fujifilm FinePix S5 Pro」「Olympus E-410」「SP-550 UZ」「Sigma SD14」、Phase One製カメラ数機種など複数の新しいカメラのRAW画像をサポートするようになる。
- キヤノンのハイエンド機種1D Mark IIIは発売されたばかりで、そのユーザーらはLightroomのサポートを待ち望んでいる。「彼らは、今回のアップデート版を早く入手したいと熱望していた人々である。それがわれわれが急いでいる理由の1つでもある」とHogarty氏はLightroomのアップデート版について述べた。しかし今回のアップデート版では、1D Mark IIIの4分の1サイズの「sRAW」フォーマットはまだサポートされていない。
- Adobeは、Windowsユーザーに影響を与えていたメモリ範囲外参照エラーやメモリ処理問題を修正した。Hogarty氏は、「Windowsユーザーは、改善された性能に喜んでくれると思う。飛躍的な改善とはいえないが、バージョン1.0で実現されているべきであったと私が思うレベルまでに向上した」と述べた。
- 従来はライブラリと呼ばれていたインポート写真のグループは、新機能を反映し、また1つの巨大な画像リポジトリという認識を除くため、カタログという名前に変わった。例えば、画像のグループをより簡単に別々のカタログに分けることが可能となり、複数のカタログを統合することができるようになった。Hogarty氏によると、写真専門家が顧客へと写真を渡す場合や、写真の一部をノートPCに移動する場合に便利になったという。
- 画像フォルダは、基盤となるコンピュータのファイルシステム上のフォルダとより簡単に同期がとれるようになった。
- ノイズ除去と鮮鋭化機能が改善されている。Hogarty氏によると、ノイズ除去インターフェースは変わっていないように見えるが、アルゴリズムが改善されているという。鮮鋭化については、より多くの種類の画像が処理できるようになったという。
- DVD作成やメモリカードリーダなどの外部デバイスの認識に関する問題も含めて「正式にVistaをサポートしている」とHogarty氏は述べた。
- 赤目除去ツールのインターフェースがわかりやすいものになり、アルゴリズムも更新されている。