ファンタジースポーツは、雑誌編集者のDaniel Okrent氏が1980年に考案した「Rotisserie League Baseball」、つまり野球から始まった。だがフットボールリーグの人気に押され、ファンタジーゲームの先陣を切ったベースボールリーグの影は薄くなっている。FSTAによれば、ファンタジーフットボールの参加者数が1280万人を超えているのに対し、ファンタジーベースボールは480万人である。
ごく一般的なファンタジーフットボールリーグは、10人の参加者(「チームオーナー」)から構成される。各オーナーはそれぞれ、NFLのプレーヤーを16〜20人選択する。続いて、オーナーは、出場プレーヤーを決定する。クォーターバック、タイトエンド、キッカーが1人、ランニングバックポジション4人、ワイドレシーバー4人といった場合が多い。
オーナーは、ディフェンスもNFLのチームから選択できる。
オーナーには、個々のプレーヤーとチームディフェンスの実績に基づいてポイントが与えられる。通常、クォーターバックは、パスによるタッチダウンごとに6ポイント、パスの飛距離が25ヤードに達するたびに1ポイントを獲得する。リーグによっては、40ヤードを超えるタッチダウンやパスにボーナスポイントが加算されることもある。
ファンタジーリーグプレーヤーの花形は、必ずしもNFLオールスターゲームの出場メンバーであるとは限らない。例えば、Dallas CowboysのクォーターバックだったTroy Aikmanは、現役時代NFL最高のクォーターバックの1人と評されていたが、タッチダウン数があまり多くなかった。そのため、ファンタジーリーグでは散々な成績しか残せない選手だ。一方、同チームのランニングバックのスター選手だったEmmitt Smithは、チームの得点のほとんどを1人で稼ぎ出す。
ファンタジーチームのオーナーは、注目しているクォーターバックがあるチームのディフェンスバックをどのようにかわしているか、あるいは、故障から復帰しそうなランニングバックは誰かを知るために、分析データを熟読し、スポーツ記事をチェックし、さらにはオンラインやテレビで試合を追うことになる。Kaplanさんは、試合がある日曜の朝は、Coteさんとテレビの前に座り、それぞれのノートPCで各自のチームのラインアップを細かく手入れしていると言う。
「うまく説明できないけれど、すべてに引きつけられる。それで、フットボールに興味がわいて接してみようという気になったのだと思う」(Kaplanさん)
この勢いはどこへ向かうのだろうか?ファンタジースポーツの熱狂は、かつてない領域に広がりつつある。FSTAのThomas氏によると、People誌やUs Weekly誌といった雑誌に最も多く登場するハリウッド女優を、ファンタジースポーツの参加者たちで選ぶ企画まで現れているという。また、米国で人気のテレビ番組「American Idol」の優勝者を選ぶ企画もある。
そして、米国以外のスポーツファンの間にも、ファンタジーリーグ流行の兆しが見えている。
「先日、思いがけずうれしいことがあった。インドから来た男性が、ファンタジー『バドミントン』立ち上げのサポートを求めてきたのだ」(Thomas氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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