Orkutはポルトガル語圏のメンバーが大半を占めているのだが、このことが今問題となっている。ブラジル政府から、Orkutのコンテンツがギャング団の活動を助長しているという批判を受けているのだ。
2006年5月現在、Orkutは米国内で21万人のビジターがあり、前年と比較して85%増加しているという(ComScore調べ)。
世界規模でみると、Orkutもある程度の人気を獲得している。ComScoreの調査によると、5月の時点で、5位にランキングされており、年間のビジター数は2005年の倍以上の3370万人に達する。ちなみに、MSN Spacesのビジター数は2005年の倍の1億100万人、MySpaceは2005年の2.5倍で7400万人に達したという。
一方、「Yahoo 360」のビジター数は、2005年3月のサービス開始から2006年5月までの集計で500万人に到達した。同期間で、MicrosoftのMSN Spacesは200%強増の960万人、MySpaceは230%増の5140万人のビジター数を獲得している。
ソーシャルネットワーキングが注目を集めているのは、ウェブユーザーの間でその影響力が拡大しているという理由だけではない。MySpaceのようなサイトへのアクセスが、インターネット上の検索トラフィック量に占める割合が着実に上がっているのだ。検索トラフィック量は140億ドルの市場規模を持つオンライン検索ビジネスを牽引する重要な指標である。
MySpaceは2006年5月、サービス開始後初めて、ニューヨークに本拠を置く調査会社ComScore Media Metrixが集計している検索サイトの上位にランクインした。6月も検索数5300万を獲得し、引き続き第6位にランキングされている。第1位はGoogleで、その後、Yahoo、MSN、AOL、Askと続いている。もちろん、Googleの43%の市場シェアに比べればたいした数字ではないが、それでも、検索サイトとしてこうして認知されてきたということは、ソーシャルネットワーキングサイトが今後ポータルサイトに代わる存在になっていく可能性もある、と投資筋は見ている。
つまり、Googleもソーシャルネットワーキングサービスの育成に早めに手を打たないと、数十億ドルに達する広告収益を維持できなくなる可能性があるということだ。
「Googleは純粋なソーシャルネットワーキングサービスを提供するのが早く、その時点ではそれで成功していた」とベンチャーキャピタルAugust CapitalのDavid Hornik氏は指摘する。「しかし、ソーシャルネットワーキングは、たとえばFlickrによるフォトシェアリングやVoxのブログなどに見られるように、他の主要なツールの重要な基盤サービスとして利用されるようになってきている。GoogleもYahooのように、ソーシャルネットワーキングを自社の他のアプリケーションのインフラとして考え始めるようになるだろう」(Hornik氏)
一方、新興ベンチャーキャピタルRidgelift VenturesのRobert Goldberg氏は、Googleがソーシャルネットワーキングに注目するようになるという考えには否定的で、広告関連のテクノロジやサービス(たとえば同社が先頃開始した決済サービス「Google Checkout」など)に特化していくだろうと予測している。
「Googleが真剣に取り組もうとしていることはいくつかある。だが、ソーシャルネットワーキングはその中に含まれていない」(Goldberg氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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