映像の松下が創る21世紀のカメラ――パナソニック「DMC-FZ7」

パナソニック
DMC-FZ7
内容:12倍光学ズームを誇るパナソニックのデジカメLUMIX「FZシリーズ」に新機種「DMC-FZ7」が追加された。600万画素CCDを搭載、ISO感度の高感度化にも対応したモデルである。常に進化を続ける「FZシリーズ」が目指すカメラの形とは何か。最新形態である「DMC-FZ7」で撮影することによりその意思を探ってみた。

コンパクトなボディに秘められた高い攻撃力

  • SDカードの大きさと比べるとカメラ本体のサイズがわかる。

 この「DMC-FZ7」を手にしてまず驚いたのはその軽量コンパクトなサイズだ。一見すると一眼レフデジカメを彷彿とさせるその形状だが、実際はコンパクトデジカメのまま一眼タイプに進化したものだと言える。だが、その無駄のないダイヤル、ボタン類のレイアウトにより、操作性は一眼レフデジカメにも劣ら%A一眼レフデジカメにも劣らない。またジョイスティックの採用によりメニュー操作も直感的に行うことができる。ただし露出補正の操作は従来通りに十時ボタンでの操作になる。これもジョイスティックで行えた方がより直感的な操作になると思う。

 また「DMC-FZ7」には2.5型11.4万画素の液晶モニターが搭載された。明るく見やすい大型モニターは、未だ小さなモニターのプロ機を使用している私にも羨ましい限りだ。

 ただカメラ全体の質感はプラスチック感が強く、高級感にはほど遠い。軽量化のためだと思われるがもう少し触感を良くして欲しいところだ。

  • ボタンダイヤル類がほぼ右手のみで操作できる。モード切り替えもダイヤルを採用しているのがアナログ的でよい。

  • 2.5型の液晶モニター。明るいので屋外でもよく見える。設定によりヒストグラムや縦横のガイドラインを表示することもできる。液晶モニターとEVFの切り替えはファインダー横のボタンで行うのだが、慣れるまでは切り替えないまま真っ暗なファインダーを覗くこともしばしば。ぜひとも自動切り替えを導入してほしいものだ。

  • 付属のフードを装着した。ボディに比べて巨大に思えるフードだが、確実にハレーションをカットするにはこの位の物が必要だ。見た目重視のオマケ程度のフードが多いなか、しっかりとした物を付属させているメーカーの真摯な態度に好感がもてる。

 

 LUMIX「FZシリーズ」に共通した特徴として挙げられ、その最大の魅力とも言える機能が「12倍光学ズーム」だ。実に35mm判換算で36〜432mm相当(実焦点距離6〜72mm)/F2.8の高倍率と明るさを誇る。400mm以上相当の望遠レンズと言えば、主にスポーツ撮影や野生動物の撮影、演劇やコンサート等の舞台撮影などに使用される。より遠くの物をより大きく写す、それは撮影者の常なる願いと言ってもよい。だが超望遠レンズ、特にレンズ開放値F2.8クラスのものとなるとその大きさも重さも、そして価格も「超」がつくものとなる。だがこの「DMC-FZ7」では、そのボディと一体化した高倍率ズームレンズがいとも簡単に超望遠の世界に導いてくれるのだ。

 

 この高い望遠能力を持った高倍率ズームレンズは、実際の撮影においてその戦闘能力を存分に発揮する。そのレンズを構成しているのは描写力にも定評のある「LEICA DC VARIO-ELMARITレンズ」だ。そしてもう一つ、大きなサポートとなっているのがパナソニックお得意の光学式手ブレ補正機能である。いまや当たり前のようにほとんどのパナソニックのデジカメに搭載されている手ブレ補正機能だが、この「DMC-FZ7」のような超望遠レンズでの撮影にこそ必要であり効果的だと言えるだろう。このような高い能力がこのコンパクトなボディに積込まれているのであるから驚きだ。

 
  • テレ端432mm相当で撮影 画面中心部のタワーをここまで引き寄せることができる。

  • ワイド端36mm相当で撮影 このズーム比は魅力的。だが広角としては少し物足りない気もする。

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