新・MacBook Airレビュー--「捨てないミニマル」を見極める8つのポイント

 Appleが10月20日に行った「Back to the Mac」イベントのOne more thingとしてリリースされたのが、待望のMacBook Airの新モデルだった。既存のサイズである13.3インチだけでなく、11.6インチという一回り小さな弟分もリリースされ、驚かされた。この2台のファーストインプレッションをお届けする。

初代MacBook Air使いの視点

  • MacBook Air 13.3インチ(左)と11.6インチ(右)

 AppleのCEOであるSteve Jobs氏の言葉を思い出して欲しい。1月に行なった特別イベントで「スマートフォンとノートパソコンの間を埋めるのはネットブックではない」として、堂々とiPadをリリースした。最近話題の書籍「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」の中で紹介されているJobs氏のプレゼン術の中で、「仮想敵を登場させる」というメソッドがあったが、iPadにとっての仮想敵は正にネットブックだった。

 しかしこれは実に長い伏線であり、10カ月後となる今回のイベントでネットブックとしっかり競合するサイズの11.6インチのMacBook Airを登場させたのだ。プレゼンメソッドでは1つのプレゼンの中で仮想敵を登場させて比較することになっていたが、10カ月も寝かせておくとは。なかなかこのメソッドを試せるプレゼンターはいないかもしれない、と思ってしまった。

  • MacBook Air 11.6インチを開いたところ

 さて話を始める前に、僕自身のMacの環境を明らかにしておこう。4月までは初代MacBook Air(Core Duo 1.6GHz、メモリ2Gバイト、HDD 80Gバイトモデル)がメインマシンだった。原稿執筆、ちょっとした写真編集、辛いながらも短いHD動画編集をし、プレゼンテーションを行っていた。そしていよいよiPadを手に入れて、モバイルを含むコンピュータ環境を整理し、MacBook Pro 15インチを持ち運べるデスクトップマシンとして乗り換えた。

 その点で、13.3インチのMacBook Airから少し見ておきたい。初代と最新のMacBook Airを並べると、天板からはほとんどその違いを確認することはできない。搭載している13.3インチディスプレイのサイズにピタリと合わせられたフットプリントは同じだが、側面からのぞき込むとその違いが明らかになる。

  • 11.6インチ、13.3インチの両モデルとも、最薄部分は3mm。もはや鋭さすら感じるほどだ

 MacBook Airはその名の通り、アルミニウムの板が空気のように浮いている薄い意匠で登場した。エッジに向けて厚みを絞っているからそのように見えるのだが、新しいMacBook Airシリーズは浮いていると言うよりは机に吸い付いているような印象を覚える。そして真っすぐ立ち上がったヒンジ部分の約17mmから最も薄い約3mmまで、鋭く切れ込んでくる。従来の筐体より堅そうな印象を覚えるが、ユニボディを採用していることもあり印象だけではなさそうだ。

 従来から最も大きく変わったのはディスプレイだ。従来は1280×800ピクセルだった解像度が、新モデルでは1440×900ピクセルに向上している点。モバイルノートであってもきちんとワークスペースを確保できる点は、初代ユーザーとして非常に注目しているポイントだ。

  • 既存のモデルは光学式ディスクのイジェクトキーであった場所が電源キーとなった

  • 13.3インチモデル(左)と11.6インチモデル(右)。1.7インチ差でありながら、開いてみるとかなりのサイズの違い

  • 初代MacBook Air(上)と新型13.3インチモデルの比較。初代の方が丸みを帯びて浮いているようなデザインだが、薄さの違いは一目瞭然だ

 さて、ここからは、MacBook Airにおける8つの注目ポイントを見ていこう。

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