コベルコ建機と北海道総合通信網 建設機械の超長距離および多接続切り替え遠隔操作に関する実証実験を実施

コベルコ建機と北海道総合通信網は、建設機械の超長距離および多接続切り替え遠隔操作に関する実証実験を実施いたしました。

コベルコ建機株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:尾上 善則、以下「コベルコ建機」)と北海道総合通信網株式会社(本社:北海道札幌市、取締役社長:古郡 宏章、以下「HOTnet」)は、コベルコ建機の目指す「働く人を中心とした、建設現場のテレワークシステム」K-DIVE CONCEPT(※1)推進のために、建設機械の超長距離および多接続切り替え遠隔操作に関する実証実験を実施いたしました。

コベルコ建機は、「誰でも働ける現場へ KOBELCO IoT」をテーマに ICT ロードマップを策定し、その実現に向けて中長期的に研究・開発を進めています。そのひとつの柱である K-DIVE CONCEPT は、クラウドマッチングシステムと建設機械の遠隔操作を融合させることで、特定の人・場所・時間などの制約を受けずに、建設現場での施工が可能となる「建設現場のテレワーク化」を目指しています。この実現により、深刻化する建設技能者の不足に対する多様な人材活用、現場生産性の向上、現場無人化による本質的な安全確保などが可能になると考えており、来年以降、段階的な実用化を目指しています。
今回の実証実験は、昨年 9 月に実施した札幌・帯広間での総距離約 300 ㎞の遠隔操作実証実験に続くもので、より長距離(総距離約 1,800 ㎞)での通信ネットワークやデータセンターを介した建設機械の遠隔操作の検証に加え、今回新たに遠隔での操作機械の切り替えを試行するものです。今回の実験では、前回同様に北海道札幌市内にコックピット(建機の操縦席)を設置し、帯広市(コックピットとの総距離 300 ㎞)と広島県広島市のコベルコ建機五日市工場内(コックピットとの総距離 1,800 ㎞)にある 2台の建設機械を札幌のコックピットで切り替えながら遠隔操作しました。
HOTnet は、通信事業者としてのノウハウや強みを活かし、K-DIVE CONCEPT に必要不可欠なネットワーク構築と自社データセンター(※2)およびクラウドサービスの連携実現に協力いたしました。
実証実験では、約 1,800 ㎞の遠隔地でも実際に機械に搭乗して操作した場合とほぼ同等の品質(通信遅延、作業効率等)で遠隔操作が可能であることに加え、オペレータが異なる場所にある複数の機械を切り替えながら効率的に作業できることを確認し、来年以降の段階的な実用化に大きな成果となりました。
コベルコ建機と HOTnet は、今後も「K-DIVE CONCEPT」の技術深化に向けて連携、相互に協力してまいります。


<参考>
〇2020 年 9 月 23 日付 ニュースリリース
「コベルコ建機と北海道総合通信網 建設機械の長距離遠隔操作に関する実証実験を実施」
リンク

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このプレスリリースの付帯情報

実証実験のイメージ図と実証実験の様子

(画像をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。)

用語解説

※1 "K-DIVE CONCEPT"とは、コベルコ建機が研究・開発を進める、次世代遠隔操縦技術を用いた「働く人を中心とした、建設現場のテレワークシステム」のことで、建設現場で働く人の働き方を大きく変え、豊かな生活、社会を実現することを目的としています。

※2 S.T.E.P 札幌データセンターは、自然災害の被害を受ける可能性が低い札幌市に立地しており、首都圏災害発生時の同時被災リスクを低減することが可能です。また、交通の便がよく、アクセスし易い都市型データセンターのメリットを併せ持っています。免震構造を備えた建物や、複数の通信キャリア・経路による冗長化した通信回線、異なる変電所からの 2 系統受電、72 時間無給油連続運転可能な自家発電機などを完備し、万が一の災害時に備えています。(ご参考:施設ホームページ:リンク

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