細かく見た目をカスタマイズするツールはたくさんあるが、2008年に急増したのが「iPhone 3G風にする」ツール群だ。Today画面をカスタマイズするものや、文字のフリック入力を再現するもの等、iPhone 3Gの印象的な部分をうまくWindowsケータイに取込もうとしているアプリケーションがたくさんある。複数を組み合わせれば、かなり「iPhone 3G風」にできるのが面白い。

　最も特徴的なトップメニューやインターフェースをiPhone 3G風にしてくれるアプリケーションの1つには「Winterface」がある。黒い背景に正方形のアイコンが並び、指先でタッチして利用できる様子は、まさにiPhone 3G風。画面ロックを解除する時には左から右に画面下部をスライドするというのも同じだ。もちろん、全ての機能がiPhone 3Gと同じようになるというわけではないが、見た目や操作性を似せてみたいという人にはお勧めだ。標準のTodayとは簡単に切り替えられるから、仕事用と遊び用でインターフェースを切り替えるというような使い方もできる。

　全体を似せるのではなく、便利そうな一部の機能だけを取り入れたいという人もいるだろう。たとえば、連絡先だけをiPhone 3G風にするものには「VITO FunContact」がある。大きな行表示と、指をスライドするだけでOKなスクロール、お気に入りや通話履歴へのアクセスを簡単にするボタン等が特徴で、Windowsケータイの標準の「連絡先」では少々操作しづらい、と感じていたユーザーにも満足できそうなアプリケーションだ。標準の「連絡先」と完全に同期するのがポイントで、すでに作ってある連絡先が反映されるのはもちろん、どちらで追加・編集した内容でもきちんと表示される。電話をかける、メールを送るといった操作で標準の連絡先が使いづらいと感じているユーザーはぜひ試してみて欲しい。

　スケジュールやメモの機能はもちろん、WordやExcelの閲覧・編集もできるWindowsケータイはビジネスマンにとってお役立ちツールだ。ここにさらに機能を加えて、ビジネスツールとしての強化を図ることもできる。

　まず試してみて欲しいのは、WindowsケータイをICレコーダー代わりにするアプリケーションだ。「VITO AudioNotes」はMP3またはWAVでの録音を可能にしてくれる。録音時間や設定も確認しやすく、簡単なボタン操作で録音の開始と停止ができるのが実用的だ。Windowsケータイの場合、電話のマイクを利用して録音することになるため、電話の音声程度の音質は期待できる。もちろん、パソコンへのデータ移動も簡単だ。会議録音やボイスメモに活躍してくれる。

　また、電子辞書代わりにすることもできる。好みの辞書を組み合わせて自分流の辞書にでき、別に辞書を持ち歩く手間もいらないのが便利だ。モバイル辞書として人気の「デ辞蔵」シリーズならば、PCや携帯電話ですでに利用したことがある人も多いだろう。「デ辞蔵Mobile 三省堂・研究社「国語・英和・和英セット」」は1本インストールするだけで複数辞書が使えるだけでなく、ネット辞書とも連動させて使うことができる。ぱっと引きたい時にはローカルデータを、専門的なことをじっくり調べるならばネット辞書を、と使い分けることも可能だ。

　この他にも地図や医学辞典等、さまざまな情報を追加することができる。1台で何役も果たしてくれるWindowsケータイを使いこなせば、仕事の効率はぐっと上がるはずだ。