今回比較している2機種は、いずれもテンキーを搭載していない。そのため、文字入力も画面をタッチして行うことになる。QWERTY式や五十音キーパッドを表示しての文字入力も可能だが、日本の携帯電話で文字を入力する方法として一般的な、「あ」を3回押したら「う」が入力できるタイプの入力方式を両機種とも備えている。指先で押せるような大きなボタンが画面に表示され、それをタッチして上半分の画面に文字を入力するイメージだ。この方式では「X04HT TOUCH DIAMOND」の方が入力しやすい。
同じような見た目なのにどに差があるのかといえば、タッチパネルの方式だ。「iPhone 3G」が静電容量方式を採用しており、これは指先でごく軽く触れるだけで反応する。あまりにも反応が良すぎて、今何度目のタッチなのかがわかりづらいのだ。一方、「X04HT TOUCH DIAMOND」は一般的な感圧式を採用しており、爪やタッチペン(スタイラス)でカツカツと叩いて入力することになるため、ユーザー側が意図しない入力をしてしまうことは比較的少ない。
「iPhone 3G」でテンキー画面を利用して入力するなら、繰り返しタッチをする方式ではなくフリック入力が便利だ。テンキー式の入力画面でキーを押したままにすると、周囲にそのキーで入力できる文字が表示される。入力したい文字へと指をスライドさせれば、文字が入力できる。実際には文字表示を待たずに「か」をタッチして上向きにフリックすれば「く」が入力できる、という具合に動きを手で覚えてしまって入力することになるだろう。これは1文字を1タッチで入力できるということであり、慣れてしまえば相当早い文字入力ができるようになる。
登場当時から「iPhone 3G」の大きな問題と言われていたのが、プッシュメールが標準サービスではないことだ。ユーザーが受信操作をしなくても、サーバにメールが到着すると自動的に端末にも配信されるプッシュメールは、携帯電話の標準サービスだと考えられているだけに、これが使えないのは厳しい。
一方で「X04HT TOUCH DIAMOND」は「S!メール」に標準対応している。これはWindows Mobileの機能ではなく、対応するアプリケーションが標準搭載されているという形だが、Windowsケータイの多くはこうした配慮がされている。「X04HT TOUCH DIAMOND」ではメールが受信されると着信音が鳴り、キーパッド部分が点滅するという、ごく一般的な携帯電話風の動作が設定されている。
もちろん「iPhone 3G」にもプッシュメールを利用する方法はある。一般的なのは有料サービスである「Mobile me」を利用することだ。または、擬似的なプッシュメール機能としてソフトバンクモバイルから提供される「****@i.softbank.jp」というメールアドレスを利用する方法もある。このアドレスを設定した場合、15分置きにメールが確認され、新着メールがあった場合には画面にメッセージが表示される。それを見てユーザーが受信処理をするという方式だが、これは無料で利用可能だ。
GmailやHotmail、Yaoo!メールといったウェブメールの利用は、両端末ともに可能だ。