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位置情報とモバイルCRMで切り開く ラストワンマイル の業務革新--「Orkney Upward」

価値の追加でCRMの再定義を

―― Upwardの業務改革の事例で、お話いただけるものは何かありますか。

森氏:最近の事例で言えば、不動産業のレオパレス21にUpwardをご採用いただきました。レオパレス21は、およそ3万5千棟、55万部屋の賃貸物件を一括借り上げ方式で管理しています。約350名いる法人営業スタッフは、毎日会社に戻ってきてから営業の進捗状況をエクセルに記録してマネージャーに提出し、マネージャーは全員分の報告をまとめて上にあげていたそうで、経営側も全員分の報告など目を通せないわけです。そこでまず、日々の営業活動の進捗状況をリアルタイムで共有するために、営業マンが電話としても利用しているスマートフォンを使って現地で位置情報を活用しながら簡単にデータを参照・入力させ、それをすぐにで経営側が共有できる仕組みが必要でした。Upwardはまさにイメージ通りのサービスだったというわけです。

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Upwardスマートフォン画面

―― そうしたフィールドワークの効率化に、SNS的なコミュニケーションがどう結び付くかが多少わかりにくいのですが。

森氏:例えば、Facebookでチェックインを行うのと同様に、Upwardでは、「始業」の際にSNSにチェックインをするわけです。これにより、その人の位置情報や「チェックインした」というステータスが関係する人たちに通知されるわけです。また、Facebookユーザーがよく行うように、出先で撮った写真をアップしたり、コメントを入れたりしていけば、その1つ1つが日々の業務日報になっていくわけです。

―― Facebookと同様に、自分の情報を知らせる(共有させる)相手は制御できるのですね。

森氏:もちろんです。Facebookでもチェックイン時に自分の情報を共有させる対象を決めますが、Upwardでも自分の情報を知らせる相手を制御できるわけです。自分の所属チーム全員に知らせるとか、特定の人だけに知らせるとか、あるいは、特定の会社だけ、お客様の名前をフォローしている人だけに知らせるといった具合です。

UpwardのSNS機能
UpwardのSNS機能

―― UpwardのSNS機能は、オークニーが独自に実装したものなのですか。

森氏:ベースはセールスフォースの「Chatter」です。その機能を、もう少し、空間的に上手くアレンジしたのが、UpwardのSNS機能です。そもそも、Chatterにはチェックイン機能はありませんし、地図上にポップアップを表示させ、チーム内の誰がどのようなステータスにあるかを確認するための機能もありません。そうした機能をChatterに追加していったということです。

―― そもそもなぜ、セールスフォースをUpwardのサービス基盤として採用したのですか。アマゾンのクラウドプラットフォームを使うという手もあったかと思いますが。

森氏:2010年にプロトタイプを開発するに当たり、データベースやクラウドのインフラなど、すべてを我々だけで用意するのは無理だと考え、適切なプラットフォームを探していたんです。その中で、我々のコンセプトに最もフィットしていたのが、セールスフォースのプラットフォームでした。もちろん、アマゾンAWS(Amazon Web Services)などの採用も検討しましたし、AWSについては良く使ってもいました。ですが、CRMを前提にした顧 客データベースも含めて、さまざまな管理機能がセキュアに用意されているのはセールフォースだけだったんです。この辺りは、業務支援システムとしてクラウドサービスを展開してきたセールスフォースならではの強みと言えますね。

 加えて、セールスフォースのプラットフォームは、グローバルに展開されています。ですから、仮に我々が海外進出を図る際にも、大きな後ろ盾となりえます。しかも、日本でのプレゼンスも高く、開拓してきた市場もUpwardのコンセプトと合致します。セールスフォースは、我々にとって本当にいいパートナーなんです。

―― 市場を共に創るという意味では、スマートフォンもオークニーにとって大きな存在ではないですか。

森氏:もちろんです。実際、iPhoneの登場で世の中がガラリと変わりましたし、地図情報や地図アプリケーションを誰もが持ち運び、自在に活用できる時代にもなりました。これはまさに究極のコモディティ化で、革命です。スマートフォンの登場と普及がなければ、Upwardのようなサービスもありえませんでしたし、我々のビジネスの成立することもなかったと言えるでしょうね。

―― 最後に今後の展望について、お聞かせいただけますか。

森氏:例えば、セールスフォースのCRM機能は、PCで扱う分には快適ですが、スマートフォンなどで利用するには、まだまだ扱いにくさが残っています。ですから我々としては、「セールスフォース上でのCRM」を再定義するようなバリューをどんどん追加していきたいですね。また、今のところ、ビジネスパーソンの情報ツールの主流はスマートフォンですが、B2Bの領域では、数年後にウェアラブル・デバイスが台頭してくる可能性もあるでしょう。

 特に、保守・メンテナンス系のフィールドワーカーにとっては、手が自由に使えるウェアラブル・デバイスは便利ですから。ですから、このような小型デバイスでも、クラウドから供給されるアプリケーションや顧客データ、地図・位置情報を快適に扱えるようにしていきたいですね。また、IOT(Internet of Things)の世界になれば、さまざまなセンサーから多様な情報――例えば、機器の異常を知らせる情報など――がネット上を飛び交うようになるでしょう。そうした情報と位置情報を組み合わせ、フィールドワーカーの仕事をより効率化するなど、我々が、やらなければならないことは数多くあると考えています。

提供:株式会社オークニー
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2014年10月7日