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口臭リスクをスマートフォンで見える化!ライオン社の取り組みをAIで支援富士通クラウドテクノロジーズ IoTデザインセンターbyNIFCLOUD

出会いのきっかけはIoTデザインセンター主催「データサイエンス基礎講座」

 道林氏はプロジェクトがスタートしたきっかけについて「歯科分野での先行研究から、舌苔量と口臭濃度に関係性があることはわかっていました」と振り返る。石田氏はそれをヒントに色々な人の舌の画像を実際に自分の目で眺めはじめたという。大量の画像を見ていると次第に「どの舌が臭いそうか」を推定できるようになった。

 「Photoshopに画像を読み込ませて舌の特定の部分の形を見て、カラーピッカーで色を調べます。何百枚も見ていると、そのかたちでその色の場合は、どのくらいの口臭を発しているかが推定できるようになったのです。つまり、画像から判定に必要な数値データをうまく取得できる計算式を作れば、舌の画像だけで口臭リスクの判定ができるようになる。画像の判断にAIなどの技術を使えば、精度を大きく上げることもできると考えました。」(石田氏)

データサイエンス基礎講座の様子
データサイエンス基礎講座の様子

 そんなとき目に止まったのがFJCTのIoTデザインセンターが主催する「サラリーマンのためのデータサイエンス基礎講座」の案内メールだった。データサイエンス基礎講座は、データ取得からAI(機械学習、ディープラーニング)活用の一連の流れを座学とハンズオンを交え、学ぶことができる体系的な研修プログラムだ。石田氏は、研究員として統計解析などの手法などは身につけていたが、AIでのアルゴリズム作成、アプリ開発などに関する知識や技術はほとんどない。そこで研修に参加して、口臭リスク判定のアルゴリズム作成のヒントにしようとした。

 道林氏は、研修を受けてラボに戻ったときの石田氏のハツラツとした笑顔を今でもはっきり覚えている。

 「すごくよかったよ、参考になったよと言いながら、その場で、FJCTさんのIoTデザインセンターに相談することを決めました。IoTデザインセンターとの最初のミーティングでは、舌の画像から取得した数値データを見ていただいて、開発の意図を説明しました。すると、FJCTさんから『このデータなら問題なくできると思います』と即答いただけたので、共同でプロジェクトを進めることになりました」(道林氏)

 初回のミーティングから数日後には、数値データを分析して、舌の状態から口臭のリスクをうまく導くことができることを証明するグラフの提示を受けた。そのグラフは石田氏が作成した予測式よりも判定精度がよく、すばやいレスポンスとあわせて、両社の関係を一気に縮めるのに役立ったという。

AI活用は目的ではなく手段 ~サービス価値向上のためのAI活用へ~

 FJCTのIoTデザインセンターで本プロジェクトのプランニングやAI活用やデータサイエンスを担当したのは、データ・IoTデザイン部プランナーの加藤大己氏と、データ・IoTデザイン部データサイエンティストの吉田孟弘氏だ。

富士通クラウドテクノロジーズ営業マーケティング本部データ・IoTデザイン部プランナー加藤大己氏
富士通クラウドテクノロジーズ
営業マーケティング本部
データ・IoTデザイン部
プランナー 加藤 大己氏

 両氏は、石田氏が参加したデータサイエンス基礎講座で講師を務めていたが、直接的なコミュニケーションは、本プロジェクトが始まってからだ。加藤氏はまず、石田氏から最初のミーティングで提供を受けた数値データの「質」に驚いたという。

 「AI活用でいちばん難しいのは課題設定とデータの前処理です。AIを活用する目的を明確にし、その目的にあわせて必要なデータを収集し、整理していく必要があります。一般にはこの作業工数が全体の8割に及ぶと言われています。多くの企業では、AI活用が目的化してしまい、課題設定やデータの前処理ができていないところがほとんどだと思います。もちろん、弊社ではそのようなご支援も行っていますが、ライオンさんの場合は、課題が明確で、データの欠損もほとんどなく前処理の必要がなかった。むしろこちらが驚いたくらいです。弊社講座の内容がしっかり伝わったのかなと思い感銘を受けました」(加藤氏)

 しかしながら、このデータをFJCTとは別の企業に見せたところ「うちのAIサービスでは扱えません」と断られたことがあったそうだ。その理由について、データサイエンティストとしてアルゴリズム作成にかかわった吉田氏は、こう話す。

 「利用するAIサービスによっては求められるデータフォーマットが固定されており、それに合わせてデータを収集、加工する必要があります。目的を明確にして必要なデータを集めていても、AIサービスの事情で特殊なデータを集め直さなければいけません。こういったケースでは、いくらデータがきれいに揃っていても、『扱えない』と言われることがあります。」(吉田氏)

富士通クラウドテクノロジーズ営業マーケティング本部データ・IoTデザイン部データサイエンティスト吉田孟弘氏
富士通クラウドテクノロジーズ
営業マーケティング本部
データ・IoTデザイン部
データサイエンティスト
吉田 孟弘氏

 FJCTのIoTデザインセンターでは、 自社クラウドサービス「ニフクラ」上でお客様のご要望に合わせた最適なAIアルゴリズムを構築しているので、様々な状況のデータに柔軟に対応することができる。このため、目的に向かって最短距離でAIを活用できるというメリットがあるという。

 IoTデザインセンターでは、 加藤氏や吉田氏のように、ノウハウを持ったプランナーだけでなく、データサイエンティスト、エンジニアも顧客と積極的にコミュニケーションをとることで多様な視点からサービス価値を高める取り組みを行っている。このため、プロジェクトの進捗に応じて、臨機応変なアドバイスとシステム実装が可能だ。

 実際、今回のプロジェクトにおいても、初期段階では画像から抽出する数値データを用いてアルゴリズム開発を行っていたが、途中からディープラーニングによる画像認識のアルゴリズム開発を行う方式に切り替えている。加藤氏によると「数値データでのアルゴリズムだと舌画像の特徴が制限されてしまうのに対し、画像データをそのまま読み込ませるアルゴリズムにすることで舌画像の特徴を的確にとらえ、判定精度の向上に繋がりやすい」と柔軟に判断した結果だという。

 また、開発された画像認識アルゴリズムは、ニフクラ上に構築されている。スマホアプリで取得した舌画像がAPIを経由してアルゴリズムに送られ、判定結果を返すという形でアプリに実装されている。吉田氏は「サービスのUI開発とAIアルゴリズム開発を分離することで、サービスとしての体験価値を高める試行錯誤が行いやすくなっています。」とそのメリットを説明する。

提供:富士通クラウドテクノロジーズ株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2018年11月30日

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