製品情報

Palm J

Palm m505 (日本語版)

【主なスペック】
【発売日】
2001年05月
【メーカーサイト】
LINK

ユーザーレビュー

2001年06月01日 00時00分
日本語版Palm m505ですが、たまたま評価する機会を得ましたので、その結果を
ざっくりとレビューします。

■ Palmが迎える円熟期

 しばらくOSのライセンス先に押されて、低価格モデル路線等様々な出先を模索
していた感の強いPalmですが、最終的に元のハイエンドユーザ向けの洗練された
PIM路線に復活したのがこのPalmのm505ではないかと思います。

 Vの洗練されたボディを受け継いだ筐体、解像度ではCLIEに劣るが視認性は適度
に良いカラー液晶、Visorにも劣らぬアプリケーションの反応の良さと、とにかく
バランスよく仕上げたPalmの集大成とも言えるような端末だと思います。更に、SD
カード/MMCカードスロットがついたことで、拡張性も若干ながら向上したと言える
のではないでしょうか。

■ 持ち運びの気軽さは先代譲り

 Palmが最初に特筆されたのはその筐体サイズだったと思いますが、デザイン性
の高さでも評価を受けたVシリーズに近い筐体を採用しています。カラー液晶を
搭載しても従来の厚さを必死に守ろうとしたこの姿勢は大変評価出来るでしょう。

■ 液晶も美麗

 液晶も比較的しっかりとした表示を実現しています。以前のIIIcに比べれば
結構いい出来だと思います。暗いところでもバックライトがきちんとついている
ので、画面を見るに困ることはあまりないでしょう。

■ 操作感等

 これも基本的には以前のPalmシリーズから大きな変更を感じる部分はなく、以前
からPalmを利用している人には不便を感じさせることはないでしょう。新しいOSの
反応速度も以前のものから変わることなく、軽快な操作感は維持されています。

■ SD/MMCスロット

 一般的なPCのPCMCIAスロットのように、ボタンを押すとカードを抜けるような
機構ではなく、カードを挿す時には強く押し込むとロックされ、外す時には一度
強めに差し込んでロックを外し、ばねのように押し返され外れる機構になって
います。長期に使っているとロックが甘くなるのではないかとちょっと心配に
なります。

■ 所感

Palmシリーズの中で言えば、最高に近い出来なのではないかと思います。初期の
PalmPilot Professionalを利用していた頃を思えば、良くぞここまで洗練された
ものだ、と感涙モノです。

とはいえ、近年の手のひらサイズ端末市場の競争の激化は著しく、Zaurus MI-E1
のような機能面でのドラスティックな強化や、同じPalm陣でも動画等の新しい
分野に果敢に取り組むSONYのCLIE、MSのPocketPCを利用し、Linuxの搭載も可能
とした(らしい)iPAQ等の強力な競合製品が出て来ていることを考えると、少し
弱いものを感じます(もちろん、Palmは長く愛される手帳のようなものだ、という
観点はあるので、こうした論点が必ずしも有効とは限りませんが)。

そういった状況の中でも、Palmの優位性の大きな一部を支えているのが、製品を
愛用しているユーザの積極的なソフトウェア等の開発によるコミットであること
を考えると、やっぱりなかなか手放すことの出来ない端末になってしまいそう
ですよね:-) (私は専ら使う方だけしか出来ませんが)。

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