製品情報

シチズン

DATASLIM2

【主なスペック】
【発売日】
2000年05月
【メーカーサイト】
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ユーザーレビュー

2000年10月20日 00時00分
5段階評価を見て、「こんなに評価が高いの!?」と疑問を感じる方もいらっしゃるでしょう。そのとおりです。これほど実際の満足度と5段階評定が噛み合わない製品はないでしょう。機能が限定されているという欠点をのぞけば、それ以外のほぼ全ての点で優位に立っています。

まず、本機の大きさ、重さ、PCとの連携に関しては、これに対抗できる機器は見あたりません。パーム最小最軽量のVxより遙かに軽い35グラムだそうです。PCカードサイズと言うよりも、PCカードそのもの。PCと連携するという感覚すら無く、PCの一部になってしまうといった具合です。アウトルックやロータスとのシンクロソフト(インテリシンク)も標準で付属しているので、PCカードスロットのあるPCでの使用ならば、追加投資は全く必要ありません。

また、この手のキワモノにありがちな拡張性の無さが心配されますが、シチズンの公式サイトで「アドイン」という追加ソフトをダウンロードし、本機にインストールできます。ゲーム、手書きメモ、小遣い帳、トレインといった、PDAでお馴染みのソフトも(一応)そろっています。シチズンのサイト内にあるユーザ掲示板では激しい批判を受けていますが、これほど高機能なPCカードが存在しているというだけでも、その技術力は評価すべきだと思います。
しかし、この「アドイン」はシチズンによって公式にリリースされたソフトだけで、パームのようにユーザが独自に開発できる環境にはありません。前出の掲示板は非常に有用なTIPSがあふれているのですが、最近の書き込みは開発環境を提供しないシチズンに対する罵声ばかりで、あまり役に立ちません。初期の書き込みは非常に有効で、カタログに載っていないような活用が可能になります。
http://dataslim.angel.co.jp/forum.html

操作系統については、前作よりもかなり改善がなされました。タッチパネルの採用によって、ソフトキーボードも実現されています。文字入力に関しては携帯電話以下だった前作と比較すれば、飛躍的なバージョンアップであると思うのです。ただ、あくまで予備的な入力環境ですから、本来は閲覧用の端末ととらえた方が良いかもしれません。また、扱える情報量が少ないだけあって、画面もゴチャゴチャせずに認視性に優れています。気になるのは本体の耐久性ですから、メーカー補償以外の保険をつけておきたいところです。

上記のように、私は本製品を非常に高く評価したいのですが、ほとんど使用する機会はありませんでした。以下は、その欠点について述べたいと思います。

まず、数行前で「閲覧用の端末」と書きましたが、閲覧用にしては画面が小さいのです。根本的な閲覧性に欠けると言ってもよろしいかと思います。特に、予定表の一覧表示(週間表示)などは、パッと見て何が書いてあるか分かりません。大きさがウリの反面、その代償も大きいというわけです。スクロール表示などで欠点を補おうとする努力は見られますが。

二点目。カタログを見て、これがあったら便利だろうな!と思ってしまいますが、実際に使ってみると、あまりにも実用的ではありません。私のつけた5段階評価からすると非常に実用指向のマシンのように感じられるでしょうし、実際に実用派のPDAなのですが、実用との間に微妙な差があるのです。あまりにも「できること」が制限されていると言い換えても良いでしょう。

本製品の最も便利な使い方はアドレス専用機でしょう。これまでカードサイズのアドレス&計算機は数多くありましたが、いちいちデータを打ち込むのは面倒でした。本機ならば入力はPC上で済むわけです。
しかし、これとてパームを持っていれば足りてしまうわけですから、用途としては非常に厳しいものがあります。

結論、実験商品としては高く評価します。

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