【安定性】
不安定だったPhillipsカードと同じ環境で、非常に安定して
動作している。CPU負荷もSoundBlusterほど小さくはないが、
倍も違わない。

【音質】
Sound Bluster Live!、PhillipsのAcousticEdgeの次に買っ
た三枚目。Phillipsの声の通りのいい力強い音もよかった
が、SE-80PCIは、音のつながりがいい。帯域の広さ、空間
の透明度もすばらしく、滑らかなのに力強さも十分あり、
なにより音楽が音楽として聞こえてくる。単品オーディオ
で音楽を聴いていた頃の、音楽を聴くことの楽しさを思い
出させてくれた。開発者の熱意の感じられる逸品だと思う。

【入出力端子】
これが一番の不満。なによりマイク端子がない。
メッセンジャーによる音声チャットができなくなった。
SE-120PCI並みの入出力端子を備えた次期製品を期待したい。

【付属ソフト】
添付ソフトとしてはMP3ソフトの体験版がついてくるが、
３０日程度しか使えないのでないのと同じ。私としてはオマ
ケつけるなら部品に金かけて欲しい派なので納得。

【その他】
付属ドライバに非常に癖がある。「音質が悪くなる要素はバ
ッサリ切り捨てる」という、徹底したポリシーのもとに作ら
れている。まず驚くのは、マスターボリュームが効かなくな
ること。おなじみの、システムトレイのスピーカーアイコン
による音量調整が効かなくなる。かわりに、右クリックして
音量調整ダイアログを出して、Wave音量調整をいじる。ライ
ン入力も、トーン設定のダイアログでLine Mixing OFFのチ
ェックをはずさないと聞こえない。メーカーに問い合わせた
ところ、音質優先のため、AC97オーディオコーデックを標準
でバイパスしたかったからなのだそうだ。
確かに、Mixing OFF/ONを切り替えてみると、音の鮮度がはっ
きりと違う。でも、その分手操作が煩雑になる。はっきりい
って一般向けではない。

【コストパフォーマンス】
音質に関しては、文句なしのハイパフォーマンス。本気でや
ればここまで出来るんだから、他社もぜひ努力してほしい。
もう、PCサウンドはオマケの時代じゃないんだから。

ただし、音質優先のあまり、マイク端子がなかったり、ミキ
シング設定に非常にくせがあったり、一般向けではないため
それを承知で購入する人向け。