NECら、健康診断から4年以内の生活習慣病の発症リスクを予測するAIモデルを開発

 NECソリューションイノベータは1月19日、倉敷中央病院との共同研究により、定期健康診断の結果から、4年以内の生活習慣病の発症リスクを予測するAIモデルを開発したと発表した。

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 今回開発したAIモデルを利用することにより、定期健康診断を受診するだけで、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、動脈硬化、急性心筋梗塞など、11種類の生活習慣病に関する4年以内の発症リスクがわかるようになるという。

 具体的には、4年以内の生活習慣病の発症リスクを同性・同年代と比較して表示可能。また、提示した疾患名に関連するオプション検査を表示し、自覚症状のない生活習慣病の早期発見につなげられるという。

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 オプション検査の情報については、検査を実施する健診・医療機関および、疾患ごとに設定が可能。

 さらに、疾患の発症リスクを減らす効果が期待できる生活習慣の改善策を、受診者に適した内容で提示。改善策に取り組んだ場合の疾患の発症リスクの変化をシミュレーションし表示することで、期待効果をわかりやすく伝え、受診者自身の改善策への継続的な取り組みを促す。

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 同社では、同AIモデルによる疾患発症リスク予測機能を追加したNEC 健診結果予測シミュレーションについて、同日より販売を開始する。

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 超高齢社会が進む日本では、健康寿命を延伸するための取り組みが広がり、生活習慣病の発症や重症化の予防に向けた、個人の生活習慣の改善が重要視されているという。

 同社と倉敷中央病院は、予防医療のさらなる発展に向け、同社の予測技術と倉敷中央病院が保有する匿名化した約45万人分のカルテ、倉敷中央病院付属予防医療プラザが保有する約10万人分の定期健康診断のデータを融合させた、生活習慣病の発症リスクを予測するAIの共同研究を2022年10月より実施。

 予測モデルの精度検証を重ね、倉敷中央病院の医師との協議を経て予測モデルを確立したことから、NEC 健診結果予測シミュレーションへの搭載を決定。疾患発症リスク予測機能として、同社が販売することになった。

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 なお、倉敷中央病院付属予防医療プラザでは、3月より同AIモデルを搭載したNEC 健診結果予測シミュレーションを、倉敷中央病院の職員の定期健康診断に利用する予定。

 同社は、同シミュレーションの提供で、ひとりひとりの発症リスクに応じた検査の推奨および、生活習慣の改善策を提案するオーダーメイドヘルスケアの提供を目指す。

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