「いつもと変わらぬやり方で取り組むため、時間がかかってしまう」、そんな仕事が一つでも頭に浮かぶのなら、ちょっと道具を見直すとその仕事にかかる時間を短縮できるかもしれない。本書はそんな期待を持って読むため、ページをめくる手がどんどん速くなる。
たとえば、ペンは「書ければいい」という人もいる。だがもっと書き味の良い、長時間持っていても疲れにくいペンがあれば、「指が痛い」などという余計な感情に煩わされることなく、アイデア出しが続けられる。ペンとメモ用紙のセット、というシンプルな組み合わせでも、バラバラに置いてあって、毎回探すのでは、効率も何もあったものではない。
探している間に、せっかく思いついたアイデアも忘れてしまう。そのような事態を避けるためには、ノートにペンホルダを付けたり、背表紙に穴を空けてペンをさしたりすればよい。簡単な工夫で快適さが数倍増す。そういったアイデアが、本書にはあふれている。
全部で165の「機能文具」が紹介されているとあるが、これだけの文具を、自分ですべて買って試すのは無理だ。だからこそ、本書が参考になる。本来の使い方を超えた使い方も紹介されているため、たくさんのヒントが得られ、自分の仕事にも応用しやすい。
毎日使う道具を変えるだけで、気分転換になり、仕事もはかどるとすれば、数百円から始められる文具の交換は、費用対効果の高い改善策の一つであると言えそうだ。
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