ネットアップは11月18日、ハイエンドストレージ「FAS6200シリーズ/V6200シリーズ」やミッドレンジストレージ「FAS3200シリーズ/V3200シリーズ」などの新製品群の提供を開始した。
FAS6200シリーズ/V6200シリーズは、容量が最大2.9ペタバイト、既存モデルの2倍以上のPCI Express(PCIe)スロットを搭載するとともに、最大8テラバイトのFlash Cacheメモリが搭載可能となっている。10ギガビットイーサネットと8ギガビットファイバチャネル(FC)、8ギガビットSASを標準で搭載している。
米NetAppのクラウド最高技術責任者(CTO)のVal Bercovici氏は「既存モデルの2倍のパフォーマンス」と説明している。FAS6200シリーズ/V6200シリーズはSANとNASの両方で使えるが、Bercovici氏は「まずはNASに対応する。スケールアウトSANは次夏からの対応を予定している」と説明する。ミッドレンジのFAS3200シリーズ/V3200シリーズは、PCIeスロットが1.5倍になるとともに容量は最大1.9ペタバイトとなっている。「I/Oの拡張性が2倍になっている」(Bercovici氏)という。
ハイエンドのFAS6200シリーズ/V6200シリーズは「大企業向けであり、大規模な共有ワークロードに対応する。厳しいパフォーマンスとキャパシティが要求される環境に向いている」(Bercovici氏)、ミッドレンジのFAS3200シリーズ/V3200シリーズは「中堅中小企業向けであり、業務アプリケーションや仮想化されたアプリケーションに対応する」(Bercovici氏)と、その違いを説明している。参考税別価格はFAS6200シリーズ/V6200シリーズが2333万8000円、FAS3200シリーズ/V3200シリーズが794万6000円。パートナー企業経由で提供される。
新製品として同社のストレージ専用OSの新版「NetApp Data ONTAP 8.0.1」も発表されている。Data ONTAP 8.0.1にはデータ圧縮機能「NetApp Data Compression」を搭載。Data Compressionはデータを圧縮してストレージ容量を削減することで、ストレージ効率を高めることができるという。
「NetApp DataMotion」と呼ばれる機能も搭載されている。データセンター間でのデータボリュームを移動させることができ、移動中のダウンタイムはゼロであり、事業活動に影響を与えることはないとしている。業界初の機能という「Unified Connect」も搭載されている。同社が独自に開発したUnified Connectは1本のケーブルでFCoE、NFS、CIFS、FC、iSCSIといった標準的なプロトコルをサポートする。「効率性が向上するとともに、管理が簡単になる」(Bercovici氏)とそのメリットを強調している。
ハードウェアとしては「NetAppソリッドステートドライブ(SSD)」も発表されている。SSDは、ミッションクリティカルな基幹系アプリケーションのような一貫して高速レスポンスを必要とする企業に向いているという。1秒あたりの高いI/Oをサポートすると同時に、ゲートウェイや別途ストレージを必要とせずにSANやNASに使用できると説明している。
ストレージの外部拡張ユニットとしてディスクシェルフ「DS2246」も新しく発表されたハードウェアだ。第3世代のSASベースとされるDS2246は、既存モデルの2倍のストレージ密度となっている。2Uのラックスペースに2.5インチドライブを24本搭載できる。
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