アイ・ティ・アール(ITR)は、国内のセキュリティログ管理ソフトウェア製品の市場規模および動向を調査し、その結果の一部を11月18日に発表した。この調査の詳細な結果は市場調査レポート「ITR Market View:セキュリティ・ログ管理市場2010」として発行されている。
ITRでは、統合ログ管理、フォレンジクス、データベースログ管理、ファイルサーバログ管理、ファイアウォールログ管理、クライアントログ管理、操作画面監視の各製品分野について、国内42ベンダーを対象に調査、分析を行っている。2009年度において、セキュリティログ管理市場の上記7分野のうち、最も市場規模が大きかったのはクライアントログ管理市場で、出荷金額ベースで前年比10.5%減の28億円となった。
2009年度のベンダーシェアを見ると、1位のハミングヘッズはこれまで高い成長を維持してきたが、2009年度は案件単価が縮小して大幅に売上げを落とし、シェアは2008年度から約4ポイント減の31.4%となった。2位から4位のソリトンシステムズ、ラネクシー、ハンモックの3社は、2009年度、出荷金額をいずれも2008年度並みで堅持し、市場シェアを若干上昇させているという。
ITRのシニア・アナリストである舘野真人氏は「クライアントログ管理市場の2009年度の出荷金額は2008年度から10%以上減少し、苦しい1年となった。景気低迷の影響により、特に大企業の間でクライアントPCのリプレースが進まなかったことが要因と考えられる。2010年度は、 Windows 7へのリプレース需要の拡大という追い風もあり、小幅な伸びながらも再び市場は成長路線に戻ると見ている」とコメントしている。
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