“ビッグデータ”の時代がやってきた--「Teradata PARTNERS 2010」開催

田中好伸(編集部)2010年10月26日 15時38分

 データウェアハウス大手の米Teradataのユーザー企業が中心となって運営するイベント「Teradata PARTNERS 2010」が10月24日から米カリフォルニア州サンディエゴで開催された。

 Teradata PARTNERSは、Teradataではなくユーザー企業が中心となって運営している。Teradataによるセッションもあるが、多くのセッションはユーザー企業によるものだ。10月24〜28日に開催される、2010年のテーマは「INNOVATION to Differentiate(差別化するためのイノベーション)」となっている。40カ国以上、約3000人が参加している。

Matthew Boos氏 「Teradata PARTNERS 2010」の運営委員長を務めるMatthew Boos氏

 イベント2日目となる10月25日に基調講演が行われ、2010年の運営委員長を務めるAT&TのMatthew Boos氏(セールスパフォーマンス&プランニング&分析担当ディレクター)が登壇した。Boos氏は「差別化のためのイノベーションはデータから始まる」と説明し、企業内の情報システムに蓄積されるデータの中から企業の競争力につながるようなデータを見つけることがカギとなるとしている。またかつての船乗りが星を見て航路を決めていたように、今の企業はデータを見て企業がどこに進むべきかを決めることができると説明している。

 またBoos氏は、「ビジネス部門とIT部門が協力しなければならない」と主張する。「成功している企業は、コラボレーションができている」と説明。「IT部門には新しい知識の源がある。それを全社に展開するのがデータウェアハウスだ」と語る。

 Boos氏は成功する企業の条件として「IT部門がビジネスの言語を話しているかどうかが重要」と語る。企業が生き残っていくためには、売り上げを拡大させるか、コストを削減していくかが重要だ。その中で「IT部門が所属する企業の売り上げの話をしているか」(Boos氏)が問われることになる。IT部門は企業内外に蓄積されるデータの中から「新しい発見をするときには、ビジネスの視点で見るべき」とし、それができれば「差別化をもたらすことができる」と主張する。

Michael Koehler氏 Teradata社長兼CEOのMichael Koehler氏

 基調講演にはTeradata社長兼最高経営責任者(CEO)のMichael Koehler氏が登壇している。Koehler氏は2010年上期が過去最高の記録を達成したと説明。売り上げは14%増加し、製品の売り上げも24%増加したとしている。なかでも同社のデータウェアハウスアプライアンスは2倍以上の伸びを見せているという。加えて、欧州の金融機関BNP Paribas Fortisや米重機メーカーのCaterpillar、アパレル大手のKohl'sなど新規顧客の数も過去5年間で最高になったと説明している。

 Teradataは2007年にNCRから分社化した。それから現在までにTeradataでは「研究開発に投資するとともに、コンサルタントを30%増員した」という。同時にSAS InstituteやSAPといった主要パートナー企業を中心に、パートナー企業の数を20%増加させたという。それによってマーケットカバレッジも増えて、新規顧客も増えたと説明している。現在の従業員は7000人ほどで、その半分がコンサルタントだという。

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