「Google TV」を「Android」プロジェクト第2シーズンと考えよう。このオープンソースソフトウェアは、業界のパートナーの支援を受けており、新たなインターネット検索の大きな可能性の扉を開こうと作られている。
GoogleがAndroid開発担当チームを買収した2005年当時、ユーザーはスマートフォンでウェブブラウジングをしてはいたが、2007年にAppleが「iPhone」をリリースするまで、スマートフォンでのウェブエクスペリエンスの質は非常に低かった。1年以上遅れて発表されたAndroidは、Appleの「iOS」と同レベルの質を提供することだけでなく、ハードウェアメーカーや通信事業者の壁を越えて普及させ、モバイルインターネット検索を拡大することが狙いだった。
米Logitechは米国時間10月6日午後、AndroidベースのGoogle TV対応セットトップボックス「Logitech Revue」を発表した。Androidのときと同じ状況になっていくに違いない。このシナリオでは、Googleやほかのテレビ用ソフトウェアメーカーは、強大なケーブルテレビ事業者や衛星テレビ事業者とぶつかるだろう。こうした企業は長年にわたって、インターネットがリビングへ入り込むのに抵抗してきた。インターネット接続機能を持つテレビの販売台数は年々増えており、RokuやBoxeeなど一部の企業は、インターネット接続機能を備えたセットトップボックスを開発して、ささやかな成功を収めている。
しかし、携帯電話でのインターネットの使い方をiPhoneが変えたような形で、インターネットをテレビに持ち込むという決定打を1社だけで放った企業はまだない。Googleは、Logitechやソニー、Intel、Best Buy、Dish Networkなどの有名なパートナー企業とともに、Google TVはそうした種類の製品だと断言している。
Google TVとは、自分のテレビの中にあるインターネットだ。あるいは、インターネット上に自分用のテレビがあるとも言える。ユーザーがどちらの説明を好んでも、Googleはあまり気にしない。
どういうコンセプトかというと、Logitechなどのパートナー企業が、インターネット接続用のセットトップボックス(基本的には機能を絞ったPCで、Intelの「Atom」チップを搭載したもの)を開発し、それを現在使用しているケーブルテレビや衛星テレビの受信機と、テレビの間に置くということだ。こういったセットトップボックスは、大型スクリーンとリモコン操作向けに最適化されたバージョンのAndroidを稼働する。それによってユーザーは、インターネットと従来のテレビ局による番組の両方から、特定の番組を探せるようになる。同時に、見ている番組を一時停止したり、見るのをやめたりせずに、インターネットアプリケーションを呼び出すこともできる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」