NECは9月6日、仮想化システムの無停止フェールオーバーに対応した高可用性ソフトウェア「CLUSTERPRO X 3.0シリーズ」を発表した。10月1日より販売を開始する。
新製品は、ヴイエムウェアやマイクロソフトの仮想化基盤ソフトウェアに対応し、これらの基盤との連携機能を強化している。仮想マシンで動作しているOSやアプリケーションを、システムを停止せずに他のハードウェア上の仮想マシンに移して稼動させるライブマイグレーション機能と連携することにより、システム障害を監視し、障害検知時に正常に動作している待機系サーバに業務を自動的に引き継ぐことで、システムを停止させずに仮想マシンのフェールオーバーを行えるという。これにより、サービスのダウンタイムを軽減し、低コストで信頼性の高いシステムを実現するという。なお、シトリックス製品(XenServer)には、今後のアップデートで対応する予定。
また、初期構築時や障害復旧時に必須となる、現用系・待機系サーバ間のデータ同期を高速化した。NECの調査によれば、ディスク内の実データ領域のみ同期する新機能により、1000GBのディスクサイズの場合、従来約1000分かかっていた初期構築時のデータ同期が約10分で完了可能になり、データ同期にかかる時間を大幅に削減したという。さらに初期構築時に、サーバ名など必要最低限の情報を入力するだけで、設定が必要な項目を自動的に画面に表示するため、簡単に設定が可能で、操作・管理用画面のGUIの操作性も向上したとしている。
新製品の価格は、「CLUSTERPRO X 3.0」および「CLUSTERPRO X 3.0 for VM」が、各60万円(税別)からとなる。また、オプション製品として、データミラー機能を提供する「CLUSTERPRO X Replicator 3.0」が40万円(税別)から、データベース、インターネットサーバ、アプリケーションサーバ、ファイルサーバ、ウイルス対策ソフトの各アプリケーション監視を行う「CLUSTERPRO X Database Agent 3.0 」「同Internet Server Agent 3.0」「同Application Server Agent 3.0」「同File Server Agent 3.0」「同Anti-Virus Agent 3.0」は、各30万円(税別)からとなる。
NECでは、CLUSTERPRO Xシリーズ全体で、今後3年間に220億円の販売を見込んでいる。
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