NTTソフトウェアとウルシステムズは8月25日、業務およびITコンサルティング分野で提携すると発表した。情報通信サービス産業を中心に、ベンダー中立のエンタープライズアーキテクチャ(EA)コンサルティングを提供する。
今回の提携において、NTTソフトウェアは、システム統合や情報通信業務などのコンサルティングと、システム開発および管理のノウハウの提供、またネットワークやセキュリティノウハウをベースとした基幹業務システムの構築と運用を行う。一方ウルシステムズは、事業戦略に合致したIT企画や業務分析、要件定義、プロジェクトマネジメントなどの業務およびITコンサルティングのノウハウ提供する。
ウルシステムズ 代表取締役社長の漆原茂氏は、「情報通信サービス分野のITは手作りが多かった。しかし、グローバル化やクラウド化が進む中、システムの見直しが進んでいる。その中で、ベンダーに中立的な立場でのコンサルティングが必要とされているにも関わらず、ほとんどのコンサルティングはベンダーにロックインされた形で行われている」と指摘、今回2社が提携してベンダーフリーなコンサルティングを提供することの意義を説明した。
両社は、すでに3年前から共同で案件ベースによるプロジェクトを約30ほど手がけていた。その中で、「ベンダーに中立的なコンサルティングチームが必要だ」という考えが一致し、今回の提携に至ったという。「業務を理解した上で中立的なコンサルティングが提供できることが今回の提携の強み」と漆原氏は述べ、「これまでは案件ベースのみで動いていたが、これからは攻めの体制で営業やマーケティングも共同で行う」としている。
今後両社は、上流コンサルティングやシステム開発、管理のノウハウを共有するほか、研修などで人材の育成と人材交流を促進する。すでにNTTソフトウェアの拠点にて、NTTソフトウェアの社員約10名、ウルシステムズの社員約7名による協業チームが設置されており、今後3年間でその規模を約50名まで拡大する予定だ。
NTTソフトウェア 事業推進本部 SI&NI・ソリューション事業グループ ICTコンサルティング事業ユニット コンサルタント 小山義一氏は、「NTTソフトウェアは、システム統合やパッケージ導入、基幹業務システム構築などの実績が豊富で、システムには自信があるが、上流コンサルティングで力を借りるパートナーが必要だった。それはウルシステムズが得意とするところだ。また、ウルシステムズはデータのモデリングが得意でもある。今回の提携はお互いの得意分野をうまく組み合わせたものだ」と述べている。
両社は今回の提携で、今後3年間で50億円の受注を目指すとしている。
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