毎日不満に思っていることや、不便に思っていることはないだろうか。これを変えるのは大変だからと、現状に甘んじて受け流してしまっているならこんなにもったいないことはない。なぜならちょっとしたことで「変化」は起こせるものだから。
そう簡単に「変われない」というのは単なる思い込みで、個人、組織、社会、と問題の大きさにかかわらず、実際には共通する「変化のしくみ」があるのだ。
本書では、我々の感情を「象」、理性を「象使い」にたとえて、変化を起こすためのステップを誰にでも使えるようにフレームワーク化している。そして、「象使いに方向を教える」「象にやる気を与える」「道筋を定める」という大きな枠組みの中で、一つ一つのステップを実行しやすいレベルにまで細分化しており、具体的な例と解説を加えて分かりやすくまとめている。
本書の場合、ぜひ「訳者あとがき」にも目を通していただきたい。本文で解説されている「変化を起こすためのステップ」を、訳者自身の「つい時間を無駄にしてしまう」という問題を解決するために使っている。身近な問題に対して、どのようにフレームワークを使えばいいのか、という好例である。
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