NTTレゾナントとループス・コミュニケーションズは8月5日、企業のTwitter運用担当者を対象に実施した「企業におけるTwitter活用状況」に関する調査の結果を発表した。有効回答者数は315名。
調査によれば、Twitter企業アカウントの運用期間は6カ月未満が64.2%、1年以上が12.1%で、多くの企業が導入の初期段階であることがわかった。Twitter企業アカウントの運用開始理由は、「顧客接点を増やしたかったから」が48.9%で最も多く、次いで「無料で始められるから」(46.3%)、「担当製品やサービスのブランディングに効果があると考えたため」(41.0%)の順となった。
Twitter企業アカウントで行っている施策は、「担当者のキャラクターを工夫して好感を持ってもらうように努めている」が33.7%と最も多く、次いで「自社製品・サービスに関するつぶやきに積極的にコメントしている」が33.3%となり、顧客との対話交流に主眼をおく施策が上位にあがった。一方、「自社に関するつぶやきをモニターしている」は14.9%にとどまり、「Twitter上での顧客の声を製品・サービスに積極的に反映させている」(8.9%)や「Twitterで、アンケートを行ったり、新商品のための意見を顧客から募集している」(7.0%)といったコラボレーションツールとしての施策は1割以下となった。
Twitter企業アカウント活用の具体的な効果については、「公式ブログへのアクセス数が増加した(65.5%)」や「ソーシャルメディア上での問い合わせ件数が増加した(56.5%)」以外にも、「新規顧客数が増加した(47.6%)」「既存顧客のリピート率が向上した(46.9%)」「顧客単価が増加した(40.0%)」など、売上向上につながる効果も得られていることが分かった。
企業規模別にみると、企業規模が大きくなるほど、活用効果を得ている傾向が強く、10人未満の企業では、「電話での問い合わせ件数が増加した」、「ネット上での自社の評判が向上した」がともに2割弱にとどまった。一方、1000人以上の企業では、「ソーシャルメディア上での問い合わせ件数が増加した」(83.3%)、「自社ECサイトでの売上高・販売率が向上した」(72.7%)など、具体的な効果としてあげた18項目の平均が7割を超え、高い割合で効果を得られていることが明らかとなった。
Twitter企業アカウント活用上の課題については、「効果の測定が難しい」が40.0%と最も多く、次いで「営業上の効果が見えない」が26.0%となった。
効果測定指標の導入状況については、「効果測定の指標はない」の割合が、10人未満の企業で37.6%、10人以上100人未満の企業で31.8%と3割を超えた。一方、1000人以上の企業では、「自社の好感度(例:ポジティブなツイート数など)」と「投稿したつぶやきの伝播率(例:リツイート数など)」がともに43.3%と最多で、規模が大きい企業ほど、指標を設けて効果把握に取り組んでいることがわかった。
Twitter企業アカウントの今後の運用意向について尋ねたところ、予算、人員配置ともに「増やす+現状維持」が9割を超えた。また、今後、積極活用したいソーシャルメディアについては、「Twitter」が74.6%と最も多く、次いで「ブログ」が59.7%となり、「Facebook」は15.2%にとどまった。
調査は、NTTレゾナントが運営するインターネットアンケートサービス「gooリサーチ」登録モニターの中から、Twitter企業アカウントを保有し、通常業務でTwitterを運用する立場にある企業の担当者を対象に、非公開型インターネットアンケートで7月9日から12日にかけて実施された。
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