カリフォルニア州マウンテンビュー発--Googleは、米政府向けに同社のオンラインオフィススイート「Google Apps」を提供する準備が整ったと述べている。
Googleは、同社本社で開かれた報道向け説明会で、政府機関向けに特別に設計されたAppsスイートの新しいバージョンを発表した。このバージョンは、Google Appsの既存のバージョンと並んで販売される予定で、価格は、同社のプレミアライセンスと同じ1ユーザーあたり年間50ドルである。
「Google Apps for Government」に含まれるアプリケーションはすべて、他のバージョンと同じものだが、セキュリティのレベルが高くなっており、連邦情報セキュリティマネジメント法(FISMA:Federal Information Security Management Act.)が定める要件を満たしているとGoogleは述べている。これには、データセンターの隔離が含まれ、Googleによると、FISMAの規制を超える機能が実装されており、政府の電子メールとカレンダーイベントデータを米国外に漏えいしないようにするという。
Googleは、バックエンドセキュリティ機能とプロトコルをいくつか変更する必要があったが、先週末にFISMAの認定を取得したと述べている。Googleのエンタープライズ向け製品管理担当ディレクターを務めるMatt Glotzbach氏は、「FISMAには、膨大な数の制御が定められている」と述べた。「これまで臨機応変に実行していた処理を、定期的なスケジュールで実行しなければならなかった。これらの変更を、われわれのすべての製品に適用した」(Glotzbach氏)
しかし、セキュリティレベルが高いことから、Googleが一般ユーザー向けに新機能を提供しても、政府計画に関わるユーザーはそれを利用できないということになるのだろうか? Glotzbach氏によると、そのようなことないという。「FISMAは1年毎に再監査する。ほとんどの種類の機能や革新は、調査や再監査の対象にならない」と同氏は述べた。「われわれがバックエンドインフラストラクチャを変更したり編集したりした場合は、利用機関に通知する」(Glotzbach氏)
Googleによると、米連邦政府は情報技術に760億ドルを費やし、州および地方自治体は約560億ドルを費やすという。Glotzbach氏は、バークレー研究所や米海軍ですでに実装されているGoogle Appsの例を指摘し、両者ともにシステムに対する経費が以前よりも節減する予定であると述べた。バークレー研究所については、今後5年間で1500〜2000万ドルの経費節減が見込まれるとGoogleは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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