T-Mobile USAの社長兼最高経営責任者(CEO)であるRobert Dotson氏は、2011年2月に新CEOが就任した後、5月に同社を去る予定だ。
Dotson氏のポストは、T-Mobile USAの親会社であるDeutsche Telekom(DT)の幹部で、T-Mobile Deutschlandの前CEOであるPhilipp Humm氏が引き継ぐことになる。Humm氏は現在、最高地域責任者(CRO)として、欧州におけるDTの営業とサービスを担当している。
Hummは2010年7月1日付で、次期社長兼CEOとしてT-Mobile USAに入社する予定だ。
Dotson氏は、T-Mobile USAの取締役会の非常勤役員として2011年5月まで同社に留まる予定で、退職後はほかの機会を追求する意向である。
Dotson氏は米国時間5月26日、「私はずっと前から、人生のこの段階においてビジネスから身を引き、家族ともっと多くの時間を過ごしたり、全く新しくてユニークな分野に挑戦したりするつもりだった」と経営陣の変更を発表する声明の中で述べた。「そうした変化は、適切な後継者が就任した場合にのみ可能になる。これから1年間、Philipp氏と密接に連携して市場での成功を確かなものとし、経営者のスムーズな移行を実現することが、私の厳しい目標と責任になるだろう」(Dotson氏)
2001年にT-Mobile USAの最高執行責任者(COO)に指名されたDotson氏は、2002年に社長、2003年にCEOにそれぞれ任命された。そのとき、T-Mobile USAの当時の会長だったJohn Stanton氏は、Dotson氏のCEOへの昇格が実現したのは同氏が社長を務める体制の下で同社が急激な成長を遂げたからだ、と述べた。
しかし、親会社であるDTはこのところ、VerizonやAT&Tとの競争にさらされているT-Mobile USAの業績にかなりの不満を抱いており、DTが同部門を公開市場にスピンオフするかもしれないという憶測が流れていた。T-MobileはGSMテクノロジを使用しており、合併の最有力候補となる企業群はCDMAキャリアであるため、技術的な問題が障壁となっている。これら2つの異なるネットワークの統合は、大きなコストがかかる事業になるだろう。
DTによると、Humm氏は欧州のCROという現在のポストを通して、国際的な販売および顧客サービスにおける豊富な経験を同社にもたらしているという。Humm氏はオーストリアとチェコ共和国、オランダ、英国、ポーランドの5カ国でDTの全国的なモバイル企業を率いた経験があり、T-Mobile UKと、France Telekom傘下のOrange UKによる先ごろの合弁事業でも主要な役割を果たした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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